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令和五年冬至占(令和六年を予測する)の八つの占題 その三の二

四.物価高・国民負担増・生活苦に起因する騒乱が起こるか。

 ○白倉信司研究所長

 四五.澤地萃 ☱☷ 九四 本卦
  八.水地比 ☵☷ 六四 之卦
 五三.風山漸 ☴☶ 九五 互卦

 澤地萃☱☷を圧縮して八卦にすると大きな坎☵(大坎)になる。坎☵には「窮迫(困窮)、盲人、険しい、不景気、陥る、険しい、困難・険難・艱難、苦労、紆余曲折、悩む、憂う、泣く、溺れる、凹み、冷たい、寒い、寂しい、刑罰、悪、盗み、寇、反目、病、貧しい」という意味がある。よって、国民は「物価高・国民負担増・生活苦」により「不景気の中で生活苦に陥り、盲人のように困窮して険しく、困難・険難・艱難の中で苦労し悩み憂えなき溺れて紆余曲折した挙げ句に凹みに嵌まる。世間は冷たく冬は寒い。家族は崩壊して寂しさに耐えかねずに盗みなどの悪行を犯して刑罰を受ける。世間を仇のように思い反目するが貧しさゆえに病に罹る」のである。何と残酷な世の中であろうか。
 上卦兌☱を「物価高・国民負担増・生活苦」という外部環境と見立てると、兌☱には「乱れる、嘆く、弱い、壊れる、欠陥、不足、腰砕け、口先だけ」という意味がある。社会は「物価高・国民負担増・生活苦」の中で、「乱れ、嘆き、壊れて腰砕けの欠陥・不足状態」に陥るが、政府や官僚は「口先だけ」調子の良いことを言って国民を欺き続ける。
 下卦坤☷を国民と見立てると、坤☷には「凡庸、愚鈍、迷う、疑惑、悪、暗い、大衆、服従、吝嗇、倹約」という意味がある。よって国民は「凡庸で愚鈍なのでどう対応すべきか迷いに迷って疑い暗い気持ちになる。口先だけで無策の政府や官僚は物価高・国民負担増を抑えることができないので国民は益々生活苦に陥り、吝嗇(ケチ)や倹約で飢えを凌ぐ」しかない。以下省略。