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皇室は権威を取り戻せるか 一

皇室は権威を取り戻せるか 中筮法

風地観から風雷益へ
 白倉周易研究所 白倉の占断
震震離巽巽坤
||・・・・ 本卦 二十 風地観
||・・・| 之卦 十八 風雷益

概要
 昨年(令和三年)傷付いた皇室の権威が取り戻せるかと云う日本にとって切実な占題である。今年の前半(一月~六月)は風地観であるから、陰陽消長の流れから見ると衰退傾向にあり、今後益々衰退していくことになるが、風地観は立派な人々が仰がれる時なので、天皇皇后両陛下並びに上皇上皇后陛下のご存在が国民から尊崇されると読み解ける。すなわち、昨年傷付いた皇室の権威を取り戻せると見立てることができる。
 後半(七月~八月)は風雷益だから、下卦震雷の国民は皇室のご存在に益されて動き(皇室に感謝して態度に現す)、上卦巽風の皇室は国民から尊崇されて国民との精神的な交流が盛んになり一体化すると見立てることができる。
 前半、後半共に良い内容だが、気になるのは共に互卦を見ると山地剝であると云うことだ。将来に渡って男系による皇位継承が確実に見通せないことが、今後の皇室における最大の心配事であり、日本の国体を揺るがしかねない重大問題である。山地剝は君子が剝がし落とされる時であるから、君子たる皇室の将来が心配である。また、山地剝は上爻が剝ぎ落とされる時なので、上皇上皇后陛下のご健康が心配である。
 また、前半の風地観の綜卦は地澤臨である。本卦が皇室の立場から見た内容だとすれば、綜卦は国民の立場から見た内容となる。すなわち、皇室は国民から尊崇され、国民は皇室のために力を尽くすと云う見立てとなる。
 さらに、後半の風雷益の綜卦は山澤損である。すなわち、皇室は国民に喜びを与え、国民は自己犠牲の気持で皇室を支えると云う見立てとなる。

詳細
 風地観の卦辞・彖辞には「觀は盥(かん)して薦(すす)めず。孚(まこと)有り顒(ぎよう)若(じやく)たり。観には『周観(周く物を観る)』『仰観(手本を示す、仰ぎ観る)』の意味がある。上の者が下の者を周(あまね)く観て手本を示すから、下の者は上の者を仰ぎ観るのである。宗(そう)廟(びよう)の祭(さい)祀(し)でお供え物を献(けん)上(じよう)する前に、祭主が手を洗い清めて神様の前に進み、至誠の心と厳(げん)粛(しゆく)な態度で神様を天から迎えるのである。為政者が至誠の心と厳粛な態度を民に示せば、民は自然に為政者を尊(そん)崇(すう)して仰ぎ観るようになる。」とある。
 まさしく今上陛下の言行が至誠の心と厳粛な態度に満ちているので、国民は自然に皇室を尊崇して仰ぎ観るようになるのである。昨年傷付いた皇室の権威は今年の前半には回復すると読み解くことができる。
 では、今年前半における皇室と国民の関係について、中筮法で最初に出した六つの八卦「震震離巽巽坤」を、下から一月二月三月四月五月六月と当て嵌めて読み解いていく。
 一月は坤であるから、昨年のことは何もなかったように皇室の方も国民も何事も柔順に行うと読み解くことができる。
 二月は巽であるから、皇室と国民の意思疎通が回復して国民に親しまれる皇室が蘇ってくる。天皇誕生日には今上陛下のお言葉がすっと国民に受け容れられて、皇室の権威は以前のような輝きを取り戻すと読み解くことができる。
 三月も巽である。巽には「伝達、音信、教化」と云う意味があるので、皇室と国民の関係はさらに深まり、国民は今上陛下の仁德に教化されると読み解くことができる。
 四月は離であるから、一月から三月までの今上陛下に代表される皇室の方々の立ち居振る舞いを見て、国民は皇室の「明智・明德」にすっかり魅了されて、皇室を固く支持するようになると読み解くことができる。
 五月と六月は震である。震には「祭祀する、祭主」と云う意味があるので、皇室の本来の役割である祭祀の重要性について、心ある国民が認識するようになると読み解くことができる。