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しらす神々 その十七

天孫降臨

以上の経緯で、楽園を譲り受けることを「おおくに」の神と、その御子「みな」の神に快く(?)承諾してもらったので、「あま」の神は「ほのみみ」の神に次のように命じた。
「『みか』の神が『おおくに』の神と、その御子「みな」の神と交渉して、楽園をお前が譲り受けることになった。お前は、楽園に降って行き、楽園で暮らしている人間を始め山川草木、禽獣、害虫など生きとし生けるもの全てのことをよく知り、楽園を理想の社会として発展させていきなさい」。
ところが、「ほのみみ」の神は、次のように言った。「実は、つい最近、お嫁さんの『いぃ』の神との間に子どもが産まれて『にぎ』の神と名付けました。人見知りするわたしと違って、とっても社交的な性格なので、楽園に降臨するのはわたしよりも、『にぎ』の神が適していると思います」。
以上のような経緯で、「ほのみみ」の神ではなく、「ほのみみ」の神の御子である「にぎ」の神が楽園に降臨することになった。「にぎ」の神は「あま」の神の孫なので「にぎ」が天上から楽園に降臨したことを「天孫降臨(『あま』の神の孫が天上から楽園に降りて参った)」と言うのである。
「天孫降臨」するに中って、「あま」の神は「にぎ」の神に三種の神器をお授けになって次のように言った。
○この鏡はわたしの御霊です。毎日、身心を清めてわたしを拝むようにお祀りしなさい。この鏡はわたしの象徴ですので、「智慧と慈しみの心」に満ち溢れています。これから、あなたが「しらす」ことになる楽園を、わたしがいつも天上から見守って、生きとし生けるものが幸せに暮らしていけるように祈り続けています。何か困ったことがあった時
にはこの鏡を取り出せば、あなたの中に「智慧と慈しみの心」が満ち溢れてきて、何事も解決するでしょう。いつも、あなたのお側に置いて、大事に保管しなさい。以下省略。