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易経(周易)を読み解く 四七(天地否 四五上)

2021年11月26日

九四 ‥‥‥ ――― (天地否) 之卦 二十風地観

九四。有命无咎。疇離祉。
○九四。命(めい)有り、咎无し。疇(たぐい)、祉(さいわい)に離(つ)く。
 九四は剛健だが控え目な大臣(大人九五の側近)。世の中が乱れ崩壊に向っていく否の時が半(なか)ばを過ぎた。天命に順って天子(トップ)に奉公して閉(へい)塞(そく)した世の中を泰平に導く。
 君位に近く(トップの側近として)悪(にく)まれる恐れがあるが、人から咎められるような過失は犯さない。同志(九五・上九)と共に大いなる泰平の福を得る。しかし、まだ否の時は終わっていない。泰の時が到来するまで油断してはならない。
象曰、有命无咎、志行也。
○象に曰く、命(めい)有り咎无しとは、志(こころざし)行なわるる也。
 小象伝は次のように言っている。九四は君位に近く(トップの側近として)悪(にく)まれる恐れがあるが、人から咎められるような過失は犯さない。
 君子(九四・九五・上九の陽)が時を得て閉塞した世を泰平に導くという志が成し遂げられたのである。しかし、まだ世の中が乱れ崩壊に向っていく否の時は終わっていない。泰の時が到来するまで油断は禁物である。

【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
〇目上の賢い人に従って、事を為すべきである。徐々に盛運に向かって行く時。朋友と共に幸を得ることもある。
○偶然に朋友となる人と出会い、お互いに志を成し遂げて、喜び合う。
○小人あるいは悪党(盗賊)に攻撃される時でもある。
○天命が味方してくれる時でもある。それゆえ「命(めい)有り、咎无し」と云っている。
○人に教えることによって、その人を悟りに導くこともある。

以下省略。次の書籍をご覧ください。