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易経(周易)を読み解く 四二(地天泰 全体)

易経(周易)を読み解く

十一 地(ち)天(てん)泰(たい) ‥‥‥坤地 ―――乾天
互卦 五四雷澤歸妹  綜卦・錯卦 十二天地否
泰、小往大來。吉亨。
○泰(たい)は、小(しよう)往(ゆ)き大(だい)來(き)る。吉にして亨る。
 泰は小(上卦坤の陰)が上卦(外卦)に往(い)って下(か)降(こう)し、大(下卦乾の陽)が下卦(内卦)に来て上昇して、上下陰陽大いに交(まじ)わる。それゆえ、何事も調和して幸運を招き寄せる。何をやってもすらっと通る。

彖曰、泰小往大來。吉亨、則是天地交而萬物通也。上下交而其志同也。内陽而外陰、内健而外順、内君子而外小人、君子道長、小人道消也。
○彖に曰く、泰は小往き大來る。吉にして亨るとは、則(すなわ)ち是(こ)れ天地交わりて萬(ばん)物(ぶつ)通ずる也。上下交わりて其(そ)の志同じき也。内は陽にして外は陰、内は健にして外は順、内は君子にして外は小人、君子の道長じ、小人の道消(しよう)する也。
 彖伝は次のように言っている。泰は小(上卦坤の陰)が下降し、大(上卦乾の陽)が上昇して、上下陰陽大いに交わる。それゆえ、何事も調和して幸運を招き寄せる。何をやってもすらっと通る。天地が交わり、萬(ばん)物(ぶつ)が生成発展するのである。
 君德(トップの恩沢)が民(たみ)に普(あまね)く行き渡り、民の尊崇する気持ちが君(トップ)に通じて、君(くん)民(みん)志を同じくして天下泰平となる。内面は君子(下卦乾)の德を備えて、外面にその光を現さない(上卦坤)。内側に剛健な志を抱き、外側は柔順に人に接する。
 根幹(内卦)に君子が居て、末端(外卦)に小人が居る。君子の道は盛んに伸び、小人の道は衰退するのである。

象曰、天地交泰。后以財成天地之道、輔相天地之宜、以左右民。
○象に曰く、天地交わるは泰なり。后(きみ)以て天地の道を財(ざい)成(せい)し、天地の宜(ぎ)を輔(ほ)相(しよう)し、以(もつ)て民(たみ)を左右(たす)く。
 大象伝は次のように言っている。天地交わり大いに和合するのが泰の卦象である。君主(トップ)はこの卦象に見習って、天地の道を踏み外さないように人の道を補(おぎな)って、萬(ばん)民(みん)に寄り添うように國(組織)を治めるのである。

【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
(占)正(まさ)しく「泰」の時。万事安泰、通達しないことはない。だが、安泰の時もやがて極まれば、万事閉塞する「否」の時がやって来る。天の運行は循環して休まないのである。この時に中って、何か事を成し遂げようとしないようでは、後悔してもしきれない。
○「泰」と「否」の時は、天の運行。その時に中るのはその人次第。「泰」の時に、坐して「否」の時を待つのは、情けない話。
○事を成し遂げようとする人が占ってこの卦が出たら、見事に大成功を収める。
○陰陽が合体(合致)する時。
○万事通達する時。 ○万事安定する時。
○男女が情を通じ合う時。 ○上下関係が安定・調和する時。
○商人が占ってこの卦が出たら、その売買は吉運、大きな利益を得られる。卦辞・彖辞に「小往き大来たる」とある所以である。
○寛大で泰然としている時。
○家族が和合して、心身安泰を得る。
○勇気があって温和な人物。
○善人は報われるが、悪人は報われない。