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易経(周易)を読み解く 百十(雷天大壯 全体)

三四 雷(らい)天(てん)大(たい)壯(そう) ‥‥―震雷 ―――乾天
互卦 四三澤天夬  綜卦 三三天山遯  錯卦 二十風地観
大壯、利貞。
○大(たい)壯(そう)は、貞(ただ)しきに利(よろ)し。
 大壮は陽(君子・盛運・善)の勢いが陰(小人・衰運・悪)を駆(く)逐(ちく)して益々盛んになる時である。盛運中の盛運の時であるが、調子に乗ってやり過ぎる(傲(ごう)慢(まん)になったり強(ごう)引(いん)すぎたりする)と大失敗を招き寄せる。調子に乗ってやり過ぎないように自分の言行を抑制して、常に正しい道(道德)を固く守るが宜しい。

彖曰、大壯、大者壯也。剛以動、故壯。大壯利貞、大者正也。正大而天地情可見矣。
○彖に曰く、大壯とは、大なる者壯(さかん)なる也。剛にして以(もつ)て動く、故に壯(さかん)なり。大壯は貞(ただ)しきに利(よろ)しとは、大なる者正しき也(なり)。正(せい)大(だい)にして天地の情見る可(べ)し。
 彖伝は次のように言っている。大壮は大なる者(陽=君子・盛運・善)の勢いが、大いに盛んになる時である。「大という字は一と人から成る。一は天を意味し、天と人を重ねて人が天道を歩む意味になる(高島易断)」。すなわち大壮は、天の道を歩む君子(盛運・善)の勢いが大いに盛んになる時である。剛健(乾)にして動く(震)から陽(君子・盛運・善)の勢いが盛んになるのである。大壮は君子(陽・善)の勢いが小人(陰・悪)を駆(く)逐(ちく)し、て益々盛んになる時である。調子に乗ってやり過ぎる(傲(ごう)慢(まん)になったり強(ごう)引(いん)すぎたりする)と大失敗を招くので、常に正しい道(道德)を固く守るが宜しい。大なる者は正しい道(道德)を堂々と歩むのである。君子は正しく天の道(道德による継続)を歩み、天地の道理(永遠なる天地宇宙と生々化育する萬物の生命)をしみじみ悟(さと)るのである。

象曰、雷在天上大壯。君子以非禮弗履。
○象に曰く、雷(かみなり)、天の上に在(あ)るは大壯なり。君子以て禮(れい)に非(あら)ざれば履(ふ)まず。
 大象伝は次のように言っている。雷(震)が天(乾)の上に在るのが大壮の形である。天の道(道德による継続)を歩む君子の勢いが益々盛んになる形である。
 君子はこの形に見習って、調子に乗ってやり過ぎないように自分の言行を抑制して、礼(調和)を乱すことにつながる考え方や行動は一切しないように己を慎むのである。

【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
(占)(上卦の)長男が(下卦)の老父の上に居る。血氣が盛んで和氣に乏しいところがある。礼節に従い、謙譲の心を身に付けて、善行を実践すべし。それができれば、盛運を招き寄せる。
○才能に溺れ、他人を侮(あなど)り、暴走しかねない時である。
○只管(ひたすら)、上を向いて、昇り進む時である。