六四 ‥―‥ ‥―‥ (坎為水) 之卦 四七澤水困
六四。樽酒簋貳、用缶。納約自牖。終无咎。
○六四。樽(そん)酒(しゆ)、簋(き)貳(そ)ふ。缶(ほとぎ)を用(もち)ふ。約(やく)を納(い)るること牖(まど)よりす。終(つい)に咎(とが)无(な)し。
陰柔正位の六四の大臣(側近)は九五の君主(トップ)と相比している。才能乏しいゆえ君主(トップ)を救出することはできないが、一樽の酒と五穀が盛ってある器を質素に添えて倹約に務めて至誠の心で君主(トップ)に仕える。
窓から明かりが差し込むように、簡約な言葉で要点を話すので、君主(トップ)もよく話を聞いてくれる。自らは質素倹約に努めて至誠の心で君主(トップ)に仕えるので、これまでに経験したことのない険阻艱難に対処して、終には、誰からも咎められない。
象曰、樽酒簋貳、剛柔際也。
○象に曰く、樽(そん)酒(しゆ)、簋(き)貳(そ)ふとは、剛(ごう)柔(じゆう)際(まじ)はる也(なり)。
小象伝は次のように言っている。質素倹約に努めて至誠の心で仕え、簡約な言葉で要点を話すので、君主もよく話を聞いてくれる。険阻艱難の非常時に君臣相(あい)交(まじ)わり親しんで、国家安泰を願うのである。
【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
〇今は険阻艱難の真っ直中だが、窓から明かりが差し込むように、一筋の光が見えてきた。親友が険阻艱難の中から救うべく、こちらに向かっている。お互いの真心が通じ合う時である。
○陰陽相交わる象。 ○恋愛など、さまざまな物語が発展する。
○表面的には分からないが、内面的に親切を尽くす時。
○陰氣の中に陥って、空疎な何物かが、現実の何物かを、陥れる時。
○ただ只管(ひたすら)、神仏のご加護があることを祈ることが肝要である。そうすれば、感じるものや応じるものがある。
以下省略。次の書籍をご覧ください。