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抜粋「現代語訳(超意訳) 呑象高島嘉右衛門著 増補 高島易斷 上下巻 占例篇」 水火既済 一

2022年9月12日

六十三 水火既済 ・|・ |・|

既濟、亨小。利貞。初吉、終亂。
□既(き)済(せい)は亨(とお)ること小(しよう)なり。貞(ただ)しきに利(よろ)し。初めは吉、終りは乱(みだ)る。
 既(き)済(せい)は六爻全て正位・正応・正比と見事に完成した形(完成すれば崩れる)。
 大事は既に通った。小事はまだ通る。道を守るがよい。
 最初は順調だが、やがて乱れることは避けられない。
彖曰、既濟亨、小者亨也。利貞、剛柔正而位當也。初吉、柔得中也。終止則亂。其道窮也。
□既(き)済(せい)は亨(とお)るとは、小(しよう)なる者亨(とお)る也。貞(ただ)しきに利(よろ)しとは、剛柔正しくして位(くらい)当れば也。初めは吉とは、柔、中を得ればなり。終りに止まれば則ち乱(みだ)る。其(その)道(みち)窮(きわ)まる也。
 既済がすらっと通るのは、小事はまだ通るのである。
 道を守るがよい。六爻全て正位を得ている。
 最初は順調である。、柔順な六二が中庸の德を備えている。
 やがて活動が停滞して怠(たい)惰(だ)となり、世の中は乱れる。
 天下泰平が行き詰まったのである。
象曰、水在火上、既濟。君子以思患而豫防之。
□水、火の上に在るは既(き)済(せい)なり。君子以て患(うれい)を思うて豫(あらかじ)め之(これ)を防ぐ。
 水(坎)が火(離)の上に在って、上下よく交わる。火は水を熱し水は蒸発してその役割を全うする。物事が完成する形が既済である。
 君子は、泰(たい)平(へい)の時に先々を憂(うれ)えて、あらかじめ対策を講じておく(離の明智で坎険を予防する)のである。

 以下、高島嘉右衛門著高島易斷の占いの見立ての原文の一部。
(占)運氣始メ盛ンニシテ後衰フルノ時トス、故ニ其盛ナルニ當リ、異日衰時ノ計ヲ爲スベシ、又中女中男アリテ、親睦膠漆ノ如シト雖モ、久シカラズシテ離別スルノ象・・・
 以下、高島嘉右衛門著高島易斷の占いの見立ての現代語訳。
(占)始めは運氣盛んだが、後(のち)に衰える時である。それゆえ、まだ運氣が盛んなうちに、やがて運氣が衰えた時にどうすべきかを計画しておくべきである。また、中女と中男が親しくしているが、やがては離別する。陰陽応じ合うのは吉運だが、それぞれが役割を果たす時には自立している。すなわち、男(陽)は外で働き、女(陰)は内を治める。それぞれが自立しているから、応じ合うことができる。以上のことから、この卦が出たら、会った人とは離れることになる運命である。
○既に事業は成し遂げた。これから先のことが心配になる。これ以上の成功は求めずに、現状を維持すべきである。
○大事業は、最初はうまく進む。最後まではうまく進まない。
○物事が完成した時である。只管(ひたすら)正しい道を守って、これ以上成功しようと大事業を興そうとしてはならない。
○物事が決定する(決まる・落着する)時である。
○何事も適当(適度・適切)に対処すべき時である。
○自分と相手が争っている場合、第三者に依頼して仲介してもらえば和睦が実現する。
○希望は叶うが、その状態は長続きしない。
○物価は最初上がって、後には下降する。
○商売はうまくいくが、利益は少ない。