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易経 繋辞下伝を読み解く 第二章 四

斷木爲杵。掘地爲臼。臼杵之利。萬民以濟。蓋取諸小過。弦木爲弧。剡木爲矢。弧矢之利。以威天下。蓋取諸睽。上古穴居而野處。後世聖人易之以宮室。上棟下宇。以待風雨。蓋取諸大壮。
○木を断(き)りて杵(きね)と為し、地を掘りて臼(うす)と為し、臼(きゆう)杵(しよ)の利、万民もって済(すく)うは、蓋しこれを小過に取る。木に弦(つる)して弧(ゆみ)と為し、木を剡(けず)けずりて矢と為し、弧(こ)矢(し)の利、もって天下を威(おど)すは、蓋しこれを睽に取る。上(じよう)古(こ)は穴(けつ)居(きよ)して野(や)処(しよ)す。後世の聖人これに易(か)うるに宮室をもってし、棟(むなぎ)を上にし宇(のき)を下にし、もって風雨を待つは、蓋しこれを大壮に取る。
 古の皇帝は、木を切り削って杵(きね)を作り、大地を掘って臼(うす)の代用とした。これら臼と杵を発明したことによって生活は便利となり、萬民の人生を幸福に導いた。これは雷山小過の上卦震(・・| 動く性質だから杵の象)、下卦艮(|・・ 止まる性質だから臼の象)を参考にしたのであろう。
 古の皇帝は、木の枝を曲げ、麻などを束ねて弦(げん)を張って弓を作り、木の枝を削って矢を作った。この弓矢によって、天下を乱す無頼漢どもを威圧した。これは上卦離(|・| 兵器の象)、下卦兌(・|| 傷付く意)からなる火澤睽( |・|・||お互い反発することから弓の象)の卦象を参考にしたのであろう。
 大昔の人々は穴の中で暮らしていた。その後、聖人と呼ばれるリーダーが登場して、家を建てて暮らすことを普及させた。その家は棟を高くして、軒先を低く下げたから、風雨に備えることができたのである。これは一陽が二陰を受ける棟木を上げる形をしている上卦震(・・|)と下卦乾(||| 宮室が風雨に覆われている形)からなる雷天大壮の卦象を参考にしたのであろう。