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易経 繋辞下伝を読み解く 第二章 三

刳木爲舟。たわめる木爲楫。舟楫之利。以濟不通。致遠以利天下。蓋取諸渙。服牛乘馬。引重致遠。以利天下。蓋取諸隨。重門撃柝。以待暴客。蓋取諸豫。
○木を刳(えぐ)りて舟と為し、木を剡(けず)りて楫(かじ)と為し、舟(しゆう)楫(しゆう)の利、もって通ぜざるを済(わた)し、遠きを致して以て天下を利するは、蓋(けだ)し諸を渙(かん)に取る。
 牛を服(ふく)し馬に乗り、重きを引き遠きを致して、以て天下を利するは、蓋し諸を随に取る。
 門を重ね柝(たく)を撃ち、以て暴客を待つ。蓋し諸を豫に取る。
 古の皇帝(黄帝・堯・舜)は、木をざっくりとえぐって舟を作り、木を削って梶棒を作った。この舟と梶棒を使って、それまでは渡ることができなかった大きな川を渡って、それまでは行くことができなかった遠いところまで行くことができるようになったので、天下の人々は大いに喜んだ。これは上卦巽木(||・)、互体二三四震動(・・|)、下卦坎水(・|・)から成る風水渙(||・・|・)の卦象を参考にしたのであろう。
 古の皇帝は、重い荷物を車に載せて牛に引かせ、馬を手(て)懐(なづ)け乗り物として用いて遠くまで移動できるようにするなどして、天下の人々の生活を便利にした。これは、上卦兌(・|| 悦ぶ)、下卦震(・・| 動く)から成る澤雷隨(・||・・|)の卦象を参考にしたのであろう。
 古の皇帝は、家の前の門を二重にし、拍子木を打って周辺を見回り、盗賊に入られないように備えた。これは、上卦震(・・|)を木や音、互体二三四艮(|・・)は拍子木を叩く手、互体三四五坎(・|・)を盗賊の象と見る雷地豫の卦象を参考にしたのであろう。