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易経(周易)を読み解く 百五七(澤火革 四五上)

九四 ‥―― ―‥― (澤火革) 之卦 六三水火既濟
九四。悔亡。有孚改命、吉。
○九四。悔亡ぶ。孚(まこと)有り。命(めい)を改めて吉(きつ)。
 九四は陽爻陰位で剛健と柔和な德を兼ね備えている。剛柔調和してで強引に変革を推し進めたりはしない。いよいよ、変革の時は実行段階に突入した。剛健と柔和な德を兼ね備えている九四の大臣(側近)が、真心で変革を指揮すれば、平常時なら後悔すべきことも、変革時なので許される。九四の真心は民衆からも信服される。やがて、変革は為し遂げられて、旧体制から天命を奪い取る(天命を賜って組織を率いてきた旧体制が瓦解して、新体制が天命を賜って組織を率いることになる)。幸運を招き寄せるのである。
象曰、改命之吉、信志也。
○象に曰く、命を改むるの吉は、志を信ずる也。
 小象伝は次のように言っている。剛健と柔和な德を兼ね備えている九四の大臣(側近)が、真心で変革を指揮すれば、平常時なら後悔すべきことも、変革時なので許される。九四の真心は民衆からも信服される。やがて、変革は為し遂げられて、旧体制から天命を奪い取る(天命を賜って組織を率いてきた旧体制が瓦解して、新体制が天命を賜って組織を率いることになる)。九四の志が九五の天子(トップ)と臣(しん)民(みん)に信頼されるからである。

【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
(占)天下の人々に先駆けて、世の中の弊害を改めるために、ありとあらゆる艱難辛苦を重ねてきたが、いよいよ天命が下る時が到来した。
多くの人々が九四を信服している。天人合一の時が至ったのである。邪な心を一掃し、善き心を前面に掲げ、学問を究め、才能を磨くべきである。神仏のご加護を賜って盛運を招き寄せる時。進むべきである。
○天命が下って変革を成し遂げる時である。
○真心を尽くした後で変革を成し遂げる。すなわち吉運を招き寄せる時である。変革を促す天命は重大である。よくよく自戒すべきである。

九五 ‥―― ―‥― (澤火革) 之卦 五五雷火豐
九五。大人虎變。未占有孚。
○九五。大(たい)人(じん)虎(こ)變(へん)す。未(いま)だ占はずして孚(まこと)有り。
 九五は剛健中正の理想的な天子(トップ)である。諸侯(九三)であった大人物(大(たい)人(じん))が虎の毛が見事に生え替わるように豹変して大変革(革命)を成し遂げた。天から命を賜って九五の天子(トップ)の位に就いたのである。もはや、吉凶を占う必要はない。天下萬民は九五の真心を固く信じているのである。
(公田連太郎述「易経講座四」によると、この爻は、殷王朝を立ち上げた湯王や周王朝を立ち上げた武王が革命を成就して天子となったことに例えられると云う。)
象曰、大人虎變、其文炳也。
○象に曰く、大(たい)人(じん)虎(こ)變(へん)すとは、其(その)文(ぶん)炳(へい)たる也。
 小象伝は次のように言っている。諸侯(九三)であった大人物(大(たい)人(じん))が虎の毛が見事に生え替わるように見事に豹変して大変革(革命)を成し遂げた。九五の大(たい)人(じん)の見事な豹変ぶりは虎の模様のように鮮やかである。

【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
(占)陽剛中正にして大人の德を具えた人物。大人は人德が広大である。大人たる王さまが、万民の代表として天地と心を通ずるのは、天下泰平を願っているからである。天地と心を通じて仁政を実施するのは大人たる王さまの人德である。占ってこの爻が出た場合は、大人としての人德を大いに発揮して仁政を実施する時である。
○希望や志を大いに叶えられる時である。
○常識では考えられない社会的地位を得られる時である。

上六 ‥―― ―‥― (澤火革) 之卦 十三天火同人
上六。君子豹變。小人革面。征凶。居貞吉。
○上六。君(くん)子(し)豹(ひよう)變(へん)す。小人は面(めん)を革(あらた)む。征けば凶。貞に居れば吉。
 上六は、変革・革命の最終段階。大変革(革命)が為し遂げられて天下に及ぶ時。大変革(革命)に参画した君子は豹(ひよう)の模様のように鮮やかに改心し、新しい体制に貢献する。だが、自分や家族を守ることに汲(きゆう)々(きゆう)とする小人(普通の人々)は、新体制に表面的には従うが、不満を抱いている。小人を屈服させようと変革を強引に押し進めれば失敗する。
 すでに大変革(革命)は為し遂げられたのである。内心不満を抱く小人を寛大に受け容れて、正しい道を貫けば、変革の時は成就する。幸運を招き寄せるのである。
象曰、君子豹變、其文蔚也。小人革面、順以從君也。
○象に曰く、君(くん)子(し)豹(ひよう)變(へん)すとは、其(その)文(ぶん)蔚(い)たる也。小人は面(めん)を革(あらた)むとは、順にして以て君に從ふ也。
 小象伝は次のように言っている。大変革(革命)に参画した君子は豹(ひよう)の模様のように鮮やかに改心し、新しい体制に貢献する。その立ち居振る舞いは虎の毛が見事に生え替わるには及ばないが豹の毛皮のように美しい。
 自分や家族を守ることに汲(きゆう)々(きゆう)とする小人(普通の人々)は、新体制に表面的には従うが、内心不満を抱いている。上(うわ)辺(べ)だけ君子に順って、付和雷同しているのである。

【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
(占)革命は成就した。善人は盛運を、不善人は凶運を招き寄せる時。文明開化の時、万事安泰・成就して喜ぶ時である。
○小人が表面上改心して君子に従う時である。