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易経(周易)を読み解く 百三七(澤天夬 全体)

2021年12月14日

四三 澤(たく)天(てん)夬(かい) ‥――兌澤 ―――乾天
互卦 一乾爲天  綜卦 四四天風姤  錯卦 二三山地剝

夬、揚于王庭。孚號。有厲。告自邑。不利即戎。利有攸往。
○夬(かい)は王(おう)庭(てい)に揚(あ)ぐ。孚(まこと)ありて號(さけ)ぶ。厲(あやう)き有り。告(つ)ぐること邑(ゆう)よりす。戎(じゆう)に即(つ)くに利(よろ)しからず。往(ゆ)く攸(ところ)有るに利し。
 夬は決する(五陽爻の君子が一陰爻の小人を決し去る)時である。勢い衰えた小人(上六の一陰爻)の悪(あつ)行(こう)を公(おおやけ)にして民衆に知らしめる(広く一般大衆に認識してもらう)のである。君子が至誠の心で高らかに民衆に訴えても、権力を有する佞人(上卦兌の主爻)上六はしたたかなので危険が伴う。だから、先ずは近隣の人々から説得していく。すなわち足(あし)下(もと)を固めるのである。権力を有する上六の佞人を決し去るに中っては武力を用いるべきではない。武力を用いれば世の中が混乱するだけである。
 以上を踏まえて前進すれば必ずや佞人上六を決し去ることができる。

以下省略。次の書籍をご覧ください。