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易経(周易)を読み解く 百十三(火地晋 全体)

三五 火(か)地(ち)晉(しん) ―‥―離火 ‥‥‥坤地
互卦 三九水山蹇  綜卦 三六地火明夷  錯卦 五水天需
晉、康侯用錫馬藩庶。晝日三接。
○晉(しん)は、康(こう)侯(こう)用(もつ)て馬を錫(たてまつ)ること藩(はん)庶(しよ)なり。晝(ちゆう)日(じつ)に三(み)たび接す。
晉は日(離)が地(坤)上に出て、明智・明德(離)で大地(坤)を照らし、地(坤)はその光(離)を柔順に受け容れ萬(ばん)物(ぶつ)が生成する時である。明德の君主の下、諸(しよ)侯(こう)が柔順に国を治めるので、君主が馬を諸侯に賜り(或いは諸侯が馬を君主に献上して)、諸侯は一日三回も天子を礼(らい)拝(はい)または天子に拝謁するほど出世して、治国平天下を実現する。

彖曰、晉、進也。明出地上、順而麗乎大明、柔進而上行。是以康侯錫馬藩庶、晝日三接也。
○彖に曰く、晉は進む也。明地の上に出(い)で、順にして大(たい)明(めい)に麗(つ)き、柔進みて上(のぼ)り行く。是(ここ)を以て康(こう)侯(こう)用(もつ)て馬を錫(たてまつ)ること藩(はん)庶(しよ)にして、晝(ちゆう)日(じつ)に三(み)たび接する也(なり)。
 彖伝は次のように言っている。晉は何事も進み行く時である。明るい太陽(明智と明德を具えた天子・トップ)が地上に出て(社会に現れて)、大地(臣民)は明智と明德を備えた太陽(天子・トップ)に柔順に従っている。すなわち、柔順な六五が君(くん)位(い)(天子・トップ)に上(のぼ)り詰(つ)めた(風地観の六四が上り進んで火地晋の六五の天子・トップに就任した「朱子の周易本義による」)時である。それゆえ、君(くん)臣(しん)が一体となって、君主が馬を諸(しよ)侯(こう)に賜(たまわ)り(或いは諸侯が馬を君主に献上して)、諸侯は一日三回も天子を礼(らい)拝(はい)または天子に拝謁するほど出世して、治国平天下を実現するのである。

象曰、明出地上晉。君子以自昭明德。
○象に曰く、明、地の上に出(い)づるは晉なり。君子以(もつ)て自ら明德を昭(あきら)かにす。
 大象伝は次のように言っている。明るい太陽(離)が地(坤)上に現れ出る(大人が明德を明らかにした)のが晉の形である。
 大人を目指す君子はこの形(大人が明德を明らかにしたこと)に見習って、人(じん)欲(よく)に蔽(おお)われた心を磨き自らの中に潜んでいる明德を明らかにするのである。

【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
(占)運氣良好、文明は繁栄し、明德と明智を具えた賢人が統治する幸福な社会が到来する。国家においては、功労を立てる人物が現れ、国益につながる事業を推進する。政府からご褒美を賜る。「康(こう)侯(こう)用(もつ)て馬を錫(たてまつ)ること藩(はん)庶(しよ)なり。晝(ちゆう)日(じつ)に三(み)たび接す。明德の君主の下、諸(しよ)侯(こう)が柔順に國を治め、君主が馬を諸侯に賜る(諸侯が馬を君主に献上する)。一日三回も礼(らい)拝(はい)するほど、國は治まり天下は平(たい)らかになる」とは、このことである。
○進み上り行く時である。
○外は華やかだが、内側は虚心で謙虚な時である。
○自分は柔弱だが、相手は明德と明智を具えている。
○柔順に文明の賢人に従えば、上昇する兆しが見えてくる。
○上の人から可愛がられる時である。
○人に寄り添って事を為せば志が実現する時である。
○上司は明智で観察して、事業を前に進める。部下は事業を請け負ってどんどん発展させ、上司からお褒めの言葉を賜る。
○売買は早い方がよい。遅れると損失を出す。
○物価は上がる。