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易経(周易)を読み解く 百(離為火 四五上)

2021年12月5日

九四 ―‥― ―‥― (離為火) 之卦 二二山火賁

九四。突如其來如。焚如、死如、棄如。
○九四。突如として其(そ)れ來(らい)如(じよ)たり。焚(ふん)如(じよ)たり、死(し)如(じよ)たり、棄(き)如(じよ)たり。
 ここから上卦に入る。下卦は先代の御代、上卦は現世或いは後世の御代。九四は現世或いは後世の御代の始めである。九四は剛(ごう)毅(き)に過ぎて志がなく(陽爻陰位)、謙(けん)譲(じよう)の德に欠けている(陽剛不中正)。君主(トップ)を補佐する大臣(側近)の位(或いは先代の後を継ぐ後継者の位)にありながら、君主(トップ)の座を射止めようとして猪(ちよ)突(とつ)猛進する。烈火のように天下国家を攪(かく)乱(らん)するので、安定していた先代の御代は様変わりする。
 誰の支持も得られずに自爆して反逆罪で処刑される。大衆から見放されて、その存在は葬(ほうむ)り去られる。泰平の世は乱れて国家社会は危機的な状況に陥る。
象曰、突如其來如、无處容也。
○突如として其(そ)れ來(らい)如(じよ)たりとは、容(い)るる處(ところ)无(な)き也(なり)。
 九四は現世或いは後世の君主(トップ)を補佐する大臣(側近)の位(或いは先代の後を継ぐ後継者の位)にありながら、君主(トップ)の座を射止めようとして猪突猛進する。
 このような反逆者(或いは暗君)が世間に受け容れられるはずがない。泰平の世は乱れて国家社会は危機的な状況に陥る。

【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
〇自分の勇気を誇る余り、人からの諫めに全く耳を貸さず、やりたい放題を重ねて、自ら人災を招く。「飛んで火に入る夏の虫」とは、九四のこと。恐れ慎み人災に遭遇することを避けるべきである。
○婦人の場合は、嫉妬が原因となり、人間関係や事業が破綻する。
○ザワザワと騒がしい。私利私欲で動けば、人間関係や事業は破綻し、親しい人々は離れて、思いもよらない人災に遭遇する。 ○延焼するという象(かたち)。

以下省略。次の書籍をご覧ください。