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易経(周易)を読み解く 百二十(風火家人 初二三)

2021年12月9日

初九 ――‥ ―‥― (風火家人) 之卦 五三風山漸

初九。閑有家。悔亡。
○初九。有(ゆう)家(か)を閑(ふせ)ぐ。悔(くい)亡(ほろ)ぶ。
 初九は剛健正位で明德(下卦離)を具えて、家(家庭や自治会・学校・職場など身近な組織)を治める時の最初の段階に居る。家(家庭や自治会・学校・職場など身近な組織)を治める最初の段階に中(あた)り邪(じや)を閑(ふせ)ぐ(言行共に誠を貫く)ことから始めるのである。それゆえ後悔するような過失は起こさない。
象曰、閑有家、志未變也。
○象に曰く、有(ゆう)家(か)を閑(ふせ)ぐとは、志未(いま)だ變(へん)ぜざる也(なり)。
 小象伝は次のように言っている。邪を閑ぐ(言行共に誠を貫く)ことから始めるのは、家の人々の志がまだ正しさを保っている(悪い方向には向かっていない)からである。

【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
(占)節約と倹約は家族円満と国家繁栄の基本である。何事も節約と倹約を守れば、軽薄に流れることなく、邪悪に陥ることもない。以上を心得て、何事も無駄を省き質素にすべき時である。
○目的を一つに定め、家族(組織の構成員)が協力し、規律を定めてキチンと守れば、家庭(組織)は隆盛に向かって行く。
○外部の人を招き入れる場合は、わが家風(社風)と外部の人の役割分担を丁寧に伝え理解を得てから招き入れれば、招き入れた人は、キチンとその役割を全うして、わが家(組織)に貢献する。
○何事も初心を貫けばその後栄誉を得る。途中で怠ってはならない。
○進んで行くだけで、決して退かない時である。
○自分ができないことを遺言して身内の(家人)に託す時である。

以下省略。次の書籍をご覧ください。