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陰陽古事記伝 惑星誕生

惑星誕生

□あらすじ
 造化参神により誕生・定着した宇宙空間に神(かみ)世(よ)七(なな)代(よ)の神々によって沢山の惑星が誕生した。

【書き下し文】
次に成りし神の名(みな)は、國(くに)之(の)常(とこ)立(たち)の神。次に豐(とよ)雲(くも)野(の)の神。此(こ)の二(ふた)柱(はしら)の神もまた獨(ひとり)神(がみ)と成り坐(まし)て身を隱したもふ。次に成りし神の名(みな)は、宇(う)比(ひ)地(ぢ)邇(に)の神、次に妹(いも)須(す)比(ひ)智(ぢ)邇(に)の神【神の名は音】。次に角(つの)杙(ぐい)の神、次に妹(いも)活(いく)杙(ぐい)の神【二(ふた)柱(はしら)】。次に意(お)富(ほ)斗(と)能(の)地(ぢ)の神、次に妹(いも)大(おお)斗(と)乃(の)辨(べ)の神【神の名は音】。次に淤(お)母(も)陀(だ)流(る)の神、次に妹(いも)阿(あ)夜(や)訶(か)志(し)古(こ)泥(ね)の神【神の名は音】。次に伊(い)邪(ざ)那(な)岐(ぎ)の神、次に妹(いも)伊(い)邪(ざ)那(な)美(み)の神【此(こ)の二神の名も音】。
上(かみ)の件(くだり)の國(くに)之(の)常(とこ)立(たち)の神より下(しも)、伊(い)邪(ざ)那(な)美(み)の神より前(さき)を并(あわ)せて神(かみ)世(よ)七(なな)代(よ)と稱(い)ふ。
【上の二(ふた)柱(はしら)の獨(ひとり)神(がみ)はおのおの一(ひと)代(よ)と云(い)う。次に雙(たぐ)える十(とお)はしらの神はおのおの二(ふた)はしらの神を合せて一(ひと)代(よ)と云(い)う】

〇通釈
 巨大な宇宙空間を創造・拡大発展・安定させた「別(こと)天(あまつ)神(かみ)」の次に現れたのは、宇宙空間の中に様々な惑星を産み出した神々である。
 最初に現れ出た神様は、「國(くに)之(の)常(とこ)立(たち)の神」。次に現れ出た神様は「豐(とよ)雲(くも)野(の)の神」。以上の二柱の神様は様々な惑星に根源的な命を付与した神様方なので姿形はなく、誰の目にも見えないのである。
 この二柱の神様の次には、姿形の見える夫婦神が次々と現れ出てきた。先ずは、「宇(う)比(ひ)地(ぢ)邇(に)の神」と「妹(いも)須(す)比(ひ)智(ぢ)邇(に)の神」の夫婦神。次に、「角(つの)杙(ぐい)の神」と「妹(いも)活(いく)杙(ぐい)の神」の夫婦神。次に、「意(お)富(ほ)斗(と)能(の)地(ぢ)の神」と「妹(いも)大(おお)斗(と)乃(の)辨(べ)」の夫婦神。次に、「淤(お)母(も)陀(だ)流(る)の神」と「妹(いも)阿(あ)夜(や)訶(か)志(し)古(こ)泥(ね)の神」の夫婦神。次に、「伊(い)邪(ざ)那(な)岐(ぎ)の神」と「妹(いも)伊(い)邪(ざ)那(な)美(み)の神」の夫婦神。
 最初に現れ出た「國(くに)之(の)常(とこ)立(たち)の神」から、最後に現れ出た「伊(い)邪(ざ)那(な)美(み)の神」までを合わせて、「神(かみ)世(よ)七(なな)代(よ)」と名付ける。(始めに現れ出た二(ふた)柱(はしら)の姿形が見えない神はそれぞれ一代と数える。その次に現れ出た十(とお)柱(はしら)の夫婦神は夫婦で一代と数える)

〇超釈
 巨大な宇宙空間を創造・拡大発展・安定させた「別(こと)天(あまつ)神(かみ)」の次に現れたのは、宇宙空間の中に様々な惑星を生み出した神々である。
 最初に現れ出たのは、様々な惑星(國)の基礎固めを行われた「國(くに)之(の)常(とこ)立(たち)の神」である。次に現れ出たのは、様々な惑星に命を付与した「豐(とよ)雲(くも)野(の)の神」である。以上の二柱の神様は様々な惑星に根源的な命を付与した神様方なので姿形はなく、誰の目にも見えない。
 この二柱の神様の次には、姿形の見える夫婦神が次々と現れ出てきた。先ずは、様々な惑星の呼吸のような息吹の神様である「宇(う)比(ひ)地(ぢ)邇(に)の神」と「妹(いも)須(す)比(ひ)智(ぢ)邇(に)の神」の夫婦神。次に、様々な惑星の姿形を固める神様である「角(つの)杙(ぐい)の神」と「妹(いも)活(いく)杙(ぐい)の神」の夫婦神。次に、様々な惑星の姿形が大きく形成するのを担った神様である「意(お)富(ほ)斗(と)能(の)地(ぢ)の神」と「妹(いも)大(おお)斗(と)乃(の)辨(べ)」の夫婦神。次に、様々な惑星が宇宙の生命体として確立することを担った「淤(お)母(も)陀(だ)流(る)の神」と「妹(いも)阿(あ)夜(や)訶(か)志(し)古(こ)泥(ね)の神」の夫婦神。次に様々な惑星が宇宙生命体として活動を開始することを担った「伊(い)邪(ざ)那(な)岐(ぎ)の神」と「妹(いも)伊(い)邪(ざ)那(な)美(み)の神」の夫婦神。
 最初に現れ出た「國(くに)之(の)常(とこ)立(たち)の神」から、最後に現れ出た「伊(い)邪(ざ)那(な)美(み)の神」までを合わせて、「神(かみ)世(よ)七(なな)代(よ)」と名付ける。(始めに現れ出た二(ふた)柱(はしら)の姿形が見えない神はそれぞれ一代と数える。その次に現れ出た十(とお)柱(はしら)の夫婦神は夫婦で一代と数える)

惑星創造のまとめ

 別天神によって創造された宇宙空間に様々な惑星が次々と誕生した。この惑星の中に地球を含めるかどうかは、含めるという説と含めないという説がある。含めないという説によると、左記六の神様に「修理固成」と命じられた七の神様が創造した「オノゴロ島」が地球である。

 「神(かみ)世(よ)七(なな)代(よ)」の役割を整理すると次のようになる。

惑星の命の泉の神としての 國(くに)之(の)常(とこ)立(たち)の神 豐(とよ)雲(くも)野(の)の神
惑星の呼吸のような息吹の神様である「宇(う)比(ひ)地(ぢ)邇(に)の神」と「妹(いも)須(す)比(ひ)智(ぢ)邇(に)の神」の夫婦神
惑星の姿形を固める神様である「角(つの)杙(ぐい)の神」と「妹(いも)活(いく)杙(ぐい)の神」の夫婦神
惑星の姿形が大きく形成するのを担った神様である「意(お)富(ほ)斗(と)能(の)地(ぢ)の神」と「妹(いも)大(おお)斗(と)乃(の)辨(べ)」
惑星が宇宙の生命体として確立することを担った「淤(お)母(も)陀(だ)流(る)の神」と「妹(いも)阿(あ)夜(や)訶(か)志(し)古(こ)泥(ね)の神」
惑星が宇宙生命体として活動を開始することを担った「伊(い)邪(ざ)那(な)岐(ぎ)の神」と「妹(いも)伊(い)邪(ざ)那(な)美(み)の神」

惑星創造の神々の整理

伊(い)邪(ざ)那(な)岐(ぎ)の神と妹(いも)伊(い)邪(ざ)那(な)美(み)の神を除いた神世七代の神々(惑星創造の神様)
伊(い)邪(ざ)那(な)岐(ぎ)の神と妹(いも)伊(い)邪(ざ)那(な)美(み)の神(地球創造の神様)