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陰陽古事記伝 天地創造 二

□あらすじ
 造(ぞう)化(か)参(さん)神(しん)によって誕生した宇宙空間が宇(う)摩(ま)志(し)阿(あ)斯(し)訶(か)備(び)比(ひ)古(こ)遲(じ)の神により膨張・拡大して、天(あま)之(の)常(とこ)立(たち)の神により定着した。この二柱の神と造化参神を合わせて別(こと)天(あまつ)神(かみ)と云い、いずれも姿や形のない神々(エネルギー体)である。

【書き下し文】
次に國稚(わか)く浮かべる脂(あぶら)の如(ごと)くしてくらげなすただよへる時に、葦(あし)牙(かび)の如(ごと)く萌(も)え騰(あが)る物に因(よ)りて成りし神の名(みな)は、宇(う)摩(ま)志(し)阿(あ)斯(し)訶(か)備(び)比(ひ)古(こ)遲(じ)の神【此の神の名は音】。次に天(あま)之(の)常(とこ)立(たち)の神【常をとこ、立をたち】。此(こ)の二(ふた)柱(はしら)の神も、みな獨(ひとり)神(がみ)と成り坐(まし)て身を隱したもう。
上(かみ)の件(くだり)の五(いつ)柱(はしら)の神は、別(こと)天(あまつ)神(かみ)。

〇通釈
 巨大な宇宙空間が産み出された次には、まだ、脂(あぶら)の中で海月(くらげ)が漂っているような宇宙空間を、まるで黴(かび)が増殖して葦が萌え出るように生成発展させるために現れ出た神の名前を「宇(う)摩(ま)志(し)阿(あ)斯(し)訶(か)備(び)比(ひ)古(こ)遲(じ)の神」と名付ける。その次に現れ出た神の名前を「天(あま)之(の)常(とこ)立(たち)の神」と名付ける。
 これらの二柱の神々は、宇宙空間を拡大発展させようとする根源的な命の泉なので姿形はなく、誰の目にも見えないのである。
 天地宇宙創造の最初に登場してきたこれら五柱の神を「別(こと)天(あまつ)神(かみ)」と名付ける。

〇超釈
 天地宇宙の根源的な命の泉である「造(ぞう)化(か)参(さん)神(しん)」により生み出された巨大な宇宙空間は、内から外へ向かってどんどん生成発展しようとしていた。
 まだ、脂(あぶら)の中で海月(くらげ)が漂っているような時に、まるで黴(かび)が増殖するように葦が萌え出るが如く現れ出た神の名前を「宇(う)摩(ま)志(し)阿(あ)斯(し)訶(か)備(び)比(ひ)古(こ)遲(じ)の神」と名付ける。この神は「造(ぞう)化(か)参(さん)神(しん)」により産み出された巨大な宇宙空間を内から外へ向かって生成発展させようとしている「継続」の神様である。
 「宇(う)摩(ま)志(し)阿(あ)斯(し)訶(か)備(び)比(ひ)古(こ)遲(じ)の神」により、内から外へ向かって生成発展してきた宇宙空間は外ヘ外ヘと拡大していきながらだんだん安定してきた。
 宇宙空間が生成発展しながら安定してきたのは、「天(あま)之(の)常(とこ)立(たち)の神」の働きによる。
 「天(あま)之(の)常(とこ)立(たち)の神」は、天地創造・拡大発展・安定へと至る「物事の成就・評価」の神様である。


天地創造のまとめ

 造化参神(天(あま)之(の)御(み)中(なか)主(ぬし)の神、高(たか)御(み)産(む)巣(す)日(ひ)の神、神(かみ)産(む)巣(す)日(ひ)の神)により宇宙空間が誕生し、別天神(上記造化参神+宇(う)摩(ま)志(し)阿(あ)斯(し)訶(か)備(び)比(ひ)古(こ)遲(じ)の神、天(あま)之(の)常(とこ)立(たち)の神)により宇宙空間が生々発展した。この段階では、まだ惑星は存在していない。

天地創造の神々を整理

天(あま)之(の)御(み)中(なか)主(ぬし)の神(元氣の神様)
高(たか)御(み)産(む)巣(す)日(ひ)の神(志の神様)
神(かみ)産(む)巣(す)日(ひ)の神(実行の神様)
宇(う)摩(ま)志(し)阿(あ)斯(し)訶(か)備(び)比(ひ)古(こ)遲(じ)の神(継続の神様)
天(あま)之(の)常(とこ)立(たち)の神(物事の成就・評価の神様)