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易経(周易)を読み解く 七九(山地剝 初二三)

2021年12月3日

初六 ―‥‥ ‥‥‥ (山地剝) 之卦 二七山雷頤

初六。剝牀以足。蔑貞。凶。
○初六。牀(しよう)を剝(はく)するに足を以(もつ)てす。貞を蔑(ほろ)ぼす。凶。
 初六は小人が君子を剝落する時の最下(上爻は人の骨、五爻は人の肉、四爻は人の皮膚、三爻は人を載せている寝台、二爻は寝台の脚の上、初爻は寝台の脚の下)に居て、組織の脚(きやつ)下(か)(寝台の脚の下、組織の最下)に潜(もぐ)り込み、密(ひそ)かに奸(かん)策(さく)(坤為地の初爻に云う「霜を踏みて堅氷至る」の霜を仕掛ける)を謀(はか)る。
 漸(ぜん)次(じ)に正しい道を蔑(ないがし)ろにして(小悪=霜に馴致して)、終(つい)には崩壊(堅氷)に至る。
象曰、剝牀以足、以滅下也。
○象に曰く、牀(しよう)を剝(はく)するに足を以(もつ)てすとは、以(もつ)て下(しも)より滅(めつ)する也。
 小象伝は次のように言っている。初六が組織の脚(きやつ)下(か)(寝台の脚の下、組織の最下)に潜(もぐ)り込み、密(ひそ)かに奸(かん)策(さく)(「霜を踏みて堅氷至る」の霜を仕掛ける)を謀(はか)るのは、陰が陽を下から漸(ぜん)次(じ)に侵(しん)食(しよく)する(霜を踏みて堅氷至る)ように、組織の脚(きやつ)下(か)に潜(もぐ)り込み(「霜を踏みて堅氷至る」の霜を仕掛けて)、君子を剝(はく)落(らく)せんとする(堅氷至る)のである。

【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
〇いよいよ小人の勢いが漸次に増大する時が来た。早く予防しなければならない。常識に固執して対策を講じなければ、凶運となる。小人が君子を軽蔑するようになると、君子は破滅していく。(君子は)下から徐々に剥がされて滅亡するのである。
○(君子が)善政を行っても、(小人から)誹謗中傷され、破滅に向かう、という時の流れ。

以下省略。次の書籍をご覧ください。