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易経(周易)を読み解く 六六(地澤臨 全体)

十九 地澤臨 ‥‥‥坤地 ‥――兌澤
◎快晴◎  互卦 二四・地雷復  綜卦 二十・風地観  錯卦 三三・天山遯
臨、元亨利貞。至于八月有凶。
○臨は、元(おおい)に亨(とお)る。貞(ただ)しきに利し。八月に至りて、凶有り。
 臨は上が下に臨(のぞ)む時。権威を有する上の者が下の者に和らぎ悦び(下卦兌)柔順(上卦坤)に臨むから、何事もすらすら通る。正しい道を固く守るが宜しい。
 陽剛君子の勢いが盛んに伸びて、やがて天下泰平(二・地天泰)となるが、泰平を極めれば、小(しよう)人(じん)の勢いが増長(三・澤天夬→四・乾為天→五・天風姤→六・天山遯→七・天地否→八・風地觀と陰陽消長)する。

彖曰、臨、剛浸而長、説而順、剛中而應。大亨以正。天之道也。至于八月有凶、消不久也。
○彖に曰く、臨は剛(ごう)浸(ようや)くにして長じ、説(よろこ)びて順い、剛中にして應(おう)ず。大いに亨(とお)りて以て正し。天(てん)之(の)道(みち)也(なり)。八月に至りて凶有りとは、消(しよう)すること久しからざる也(なり)。
 彖伝は次のように言っている。臨は剛(君子)が漸(ぜん)次(じ)に進んで盛んになり、権威を有する上の者が下の者に和(わ)悦(えつ)柔順の德で臨み、下の者が和悦の德で進む。剛中の九二と柔(じゆう)中(ちゆう)の六五が相応じ、六五の天子は九二を深く信任する。それゆえ、何事もすらすら通り正しい道を歩む。天の道に適(かな)っている。
 今は陽剛君子の勢いが盛んに伸びて、やがて天下泰平(地天泰)となるが、泰平を極めれば、必ず陰柔小人の勢いが増長し、やがては小人の天下(天風姤→天山遯→天地否→風地觀)となる。君子の天下が少しでも長続きするように、盛んに上り行く時である今から警戒せよと戒めているのである。

象曰、澤上有地臨。君子以教思无窮、容保民无疆。
○象に曰く、澤(さわ)の上に地(ち)有るは臨なり。君子以(もつ)て教え思うこと窮(きわ)まり无(な)く、民(たみ)を容(い)れ保(やす)んずること疆(かぎ)り无(な)し。
 大象伝は次のように言っている。澤(兌)の上に大地(坤)が在るのが臨の形。君子はこの形に見習って、地下水(大地・坤の下の澤・兌)が涸(か)れないように、民(たみ)を教え導き、思いやること窮(きわ)まりなく、民を包容して安んずること限りない。

【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
(占)盛運がやって来る。人から嫉妬されかねないので、人と接する際は温和であることを心がけるべきである。調子に乗ってはならない。
○人気を得られる時。謹慎して盛運が崩れないように熟慮し、鄭重に進めば吉の道を歩むことができる。
○自分の方向性を定めて、誠の心と篤実さを貫けば、何事もすらすらと通じて成就する(元亨吉)。
○物事を始めて、しばらくはすらすら通るが、八ヶ月経過した頃には、とんでもない失敗をしでかす恐れがある。
○人との関係は愛敬を大切にして事を進めるべきである。
○鶴(つる)が鶏(にわとり)の群(むれ)に入る。自分の志を満たすことができない。常に不平を抱いている時。
○役人になろうとする志願が実現する時。
○ある事を人と約束し、共に行う時。
○売り買いはすべきではない。今売り買いすれば損をする。
○何かを希望すべき時、希望を抱く時。
○お互いに遭遇する(相逢う)時。
○大いに意義のある時、大きな事が起こる時。
○一丸となって進めば、必ずゴールに至る。
○志願は成就する。  ○お互いに親しみ和合する。
○人から愛される時。 ○自分の言葉に人が順う時。