・七月二十四日 木曜日 五十.火風鼎☲☴初六
四時に起床。今日もマロンちゃんとみかんちゃんとわたしが「参議院選挙後の行方と政局」を占筮する。マロンちゃんが卦辞・彖辞の解釈、みかんちゃんが大象伝と高島嘉右衛門の占断の解釈、わたしが爻辞と高島嘉右衛門の占断の解釈を担当する。
本日は「敗れても潔く辞任しない石破内閣の行方」を占筮したところ火風鼎☲☴初六が出た。
ネコちゃん占い師とわたしは次のように占断した。
マロンちゃんが卦辞・彖辞を解釈して次のように断じた。
○鼎(てい)は元(げん)吉(きつ)、亨(とおる)る。
鼎(かなえ)(食物を煮炊きする器。上爻を鉉(つる)、五爻を耳、四三二爻を器、初爻を足とする)に食物を入れて煮炊きすれば、食物の性質は刷新して素晴らしい料理になるように、変革後の組織や社会の制度を刷新して(革を引き継ぎ)、より善い組織や社会の制度を構築するのが鼎の時である。
明智・明徳具えた(上卦離☲)六五(トップ)と巽順(下卦巽☴)な賢い部下九二が力を合わせて、鼎で新しい料理を調理するように、君臣(上司と部下が)協力して、組織や社会の制度を刷新し、より善い組織や社会の制度を構築する。
マロンだニャン。火風鼎☲☴は古い物を一掃して新しい物を築く時だニャン。卦辞・彖辞に「組織や社会の制度を刷新」するとあるから、辞任しないわけにはいかないニャン。
みかんちゃんが大象伝と高島嘉右衛門の占断を解釈して次のように断じた。
○象に曰く、木の上に火有るは鼎(てい)なり。君子以て位を正し命(めい)を凝(な)す。
木(巽)の上に火(離)が有る。木を鼎の脚の火中に入れると盛んに燃えて鼎(かなえ)の中の食物を程よく煮炊する。立派な人は端正で安定している鼎の形に見習って、上下の位を正し(新しい組織や社会に適材適所の人事をして)、変革後の組織や社会の制度を刷新し、より善い組織や社会の制度を構築するという天命を成就する。
☆物事や制度が改まり、新しい形ができる時。苦労を経て、その後吉運を招き寄せる時。賢者の言葉に従い、上位の人の命令に従い重用される。その器量と才能・智恵で身を立て位を得て、福運を招き寄せる。
みかんだニャン。大象伝には「上下の位を正し(新しい組織や社会に適材適所の人事をして)、変革後の組織や社会の制度を刷新」するとあるから、卦辞・彖辞の「組織や社会の制度を刷新」すると合わせ見て辞任は避けられないニャン。また、高島嘉右衛門の占断には「物事や制度が改まり、新しい形ができる時」とあるから、ますます辞任は避けられないことが確認できるニャン。
わたしが爻辞と高島嘉右衛門の占断を解釈して次のように断じた。
※第一段階の「小さな物語」乱れた秩序を一掃することが必要である
○初六。鼎(かなえ)、趾(あし)を顚(さかさま)にす。否(あしき)を出(いだ)すに利し。妾(しよう)を得て其(その)子を以てす。咎(とが)无(な)し。
貴方は社会制度を刷新する鼎の時の最下(一番下)に居て鼎の脚をひっくり返そうとしている。正しい姿勢ではないが、鼎の中に溜まっている穢いもの(組織・社会変革前の残滓)を除き去るには都合がよい。変革の後、乱れた秩序を鼎の中に溜まっている穢いものに例えた。変革の後で新しい秩序を整えるには、乱れた秩序を一掃することが必要である。貴方は賤しい身分なので、九四の大臣(側近)の正妻にはなれないが、妾になって子供を産み、九四に跡取りが出来たという手柄を立てる(初六は最下なので表には出ないが積極的に活動して手柄を立てる)のである。鼎の中に溜まっている穢(きたな)いものを除き去るという旧来の人々(変革による大きな変化を受け容れられない人々)から嫌われる役割を担っており、積極的に活動して手柄を立てるので、誰からも咎められない。
☆古い習慣や制度の弊害を取り除き、気持ちを刷新して、新しい指導者の方向に従えば吉運を招き寄せる。悪しき心を改めて尊崇すべき人物に従えば、貴方が小人だとしても社会の役に立つ時である。
火風鼎☲☴初六は「乱れた秩序を一掃することが必要」であり、爻辞には「新しい秩序を整えるには、乱れた秩序を一掃することが必要」とある。また、高島嘉右衛門の占断には「古い習慣や制度の弊害を取り除き、気持ちを刷新」するとあるから、マロンちゃんやみかんちゃんが見立てた通り「辞任することは避けられない」状況にある。初爻が出たので辞任する時期は一ヶ月以内となるだろう。辞任後の行方は火風鼎☲☴九二が現していると思われるので次に示しておく。
※第二段階の「小さな物語」変革によって乱れた秩序を一掃する
○九二。鼎、實(じつ)有り。我が仇(きゆう)、疾(やまい)有り。我に即く能はず。吉。
貴方は剛健にして中庸の德を具えた賢い人であり、六五(トップ)に仕えている。貴方の鼎(かなえ)(鼎の下の方)には神様や賢人を饗応するご馳走が沢山入っている。変革によって乱れた秩序を一掃して新しい秩序を打ち立てる段階に入った。一方で、旧来の制度習慣(穢いもの)に囚われた人(初六を旧来の残滓に例えている・変革による大きな変化を受け容れられない人々)が存在する。貴方は、そのような人に取り込まれる隙を一切与えず、新しい秩序(これまで用いたことのない食材を誂(あつら)える)を見事に打ち立てるので、幸運を招き寄せる。
☆剛毅で大事業を成し遂げる人物でも謹慎すべき時である。助けてくれる人が上位にいれば、やがて盛運を招き寄せる。
火風鼎☲☴九二は「変革によって乱れた秩序を一掃する」段階なので、二ヶ月後には新政権が樹立されるであろう。爻辞に「変革によって乱れた秩序を一掃して新しい秩序を打ち立てる段階に入った。一方で、旧来の制度習慣(穢いもの)に囚われた人(初六を旧来の残滓に例えている・変革による大きな変化を受け容れられない人々)が存在する」とあるから、新政権の中に「変革による大きな変化を受け容れられない人々」が紛れ込んでおり、新政権の調和を乱す場合は不安定な政権になるであろう。高島嘉右衛門の占断には「謹慎すべき時」とあるから、慎重な政権運営が求められる。
