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周易詳解(一部抜粋) 雷天大壮

三十四雷天大壮 ☳ ☰ 震上乾下

 互卦 四三澤天夬☱☰
 綜卦 三三天山遯☰☶
 錯卦 二十風地観☴☷

 天山遯☰☶がひっくり返って綜卦の雷天大壮☳☰になると、衰運から大盛運へと一転する。綜卦を自分と相手の関係で捉えると、自分が衰運の時には相手は大盛運であり、相手が衰運の時には自分は大盛運である。これは自分と相手が対立している場合に当て嵌まる考え方である。人と人が対立している、組織と組織が対立している。対立している人や組織が戦うと、勝った人や組織がそれがきっかけとなり大盛運に入り、負けた人や組織がそれをきっかけに衰運に入って行く。世の中によくあることである。
 日本と米国が対立して戦争に突入した。勝った米国はその後、大盛運に入って(雷天大壮の時となり)世界の覇者となった。敗れた日本はその後、大衰運に入って(天山遯の時となり)伝統や文化を失い、国家としての主権を取り戻して独立国家となることから逃げ続けている。衰運の時から脱して盛運の時を取り戻すためには、盛運の流れをイメージし、今自分が何をやるべきかを考えて、やるべきことをやり続ける事が必要なのに、国家主権を取り戻して独立国家になることを諦めて、戦後八十年近く何の手も打たなかった日本は未だに衰運の中に陥っている。
 一方、戦争に勝って大盛運に入り世界の覇者となった米国は、雷天大壮の時にやるべきことを怠り、国力が衰えて世界の覇者の地位を失いつつある。雷天大壮の卦辞・彖辞には「貞(さだ)しきに利(よろ)し」とだけ書いてあり、「元(おお)いに亨(とお)る」とは書いてない。大盛運の時だから「元(おお)いに亨(とお)る」のは当然だから書いていない、と考えることもできるが、それ以上に、大盛運の時は暴走する恐れがあるから、何事も慎重でなければならないのみならず、何事も正しくなければならないと戒めていると考えるべきである。
 易経の正しさ(貞)とは、是非善悪の是と善であるのみからず、自分の利益よりも他人の利益を優先すること、私利私欲を捨てて世のため人のため尽くすことを意味している。戦争で日本に勝った後の米国は自国や自国を制御している人々の利益ばかりを追求して「貞(さだ)しきに利(よろ)し」に反したのである。だから、大盛運の雷天大壮がひっくり返って天山遯に転じてしまい、衰運の真っ只中に陥り苦しんでいるのだ。
 以上のように雷天大壮の時を捉えると、大盛運の時を喜んでばかりはいられない。大盛運の時だからこそ、慎み道德心を失わず、己の利益は追求せずに世のため人のために尽くすのである。以下省略。