令和四年三月吉日、コイン占い(易経・易占い)入門(初心者からベテランまで対応)という電子書籍とペーパーバック(紙の書籍)をAmazonで出版しました。
その内容を抜粋してHPで紹介していきます。
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四七 澤(たく)水(すい)困(こん) ・|| ・|・ 乾涸らびて苦しむ
夜中(四七)の水漏れ「澤(たく)水(すい)困(こん)」 互卦 三七風火家人
※池の水が乾涸らびてしまうな困難に見舞われる時。あなたの天命を全うする時である。
沢の水が溢れて乾涸らびてしまった。君子は黙って困難に対処する。
大人(二と五)が力を合わせて坦坦と困難を脱出する。
口先で対処しようとすれば疑われて、益々困窮する。君子は命懸けで天命を成し遂げる。
沢(大は海、小は池)から水が溢れ出て、沢が乾涸らびてしまったような困難に見舞われる時である。苦労に苦労が重なる時である。
苦労に潰されないように心を制御することが求められる。
困難の中で志を磨き、確乎不抜の志を打ち立てることが肝要である。
正しい心を保ち続ければ運気が変わる。君子は黙って困難に立ち向かう。
大人(②と⑤)が力を合わせて淡々と困難を脱出する。
口先で対応しようとすれば信用されない。疑われて益々困窮する。
万事、心の置き所(心構え)によって事が決まる。
あなたが君子ならば命がけで天命を成し遂げるべきである。
〇運氣が衰え、困難に遭遇する。苦労に苦労を重ね、善人が悪人に苦しめられる時。狼狽すれば益々困難に襲われる。確乎不抜の志を抱き、正しい心を保持して、運氣が変ずるのを待つべきである。
○これから盛んになる壮年の人や中堅の人は、困難の中で志を磨いて、後日、大成することを期するべき時である。
○水が沢から溢れて、下に漏れ、沢が枯渇するように、困難が窮まり、苦労に苦労を重ね、色々なモノが欠乏する時である。
○困難に遭遇して、相手に助けを求めるが、相手は助けてくれない。それどころか、自分を馬鹿にして笑っている。
○困難に遭遇して、回避しようとすれば、益々困難に襲われる。困難に遭遇して、立ち向かって行くことで、困難に対処する時である。
○今の困難な状況を人に説明しても、誰も信じてくれない。
○節度を失って、困難を招き寄せる。
○万事、心の置き所(心構え)によって事が決まる。
○物事が破談(破綻)して、取り返しがつかなくなる。
○乾涸らびた湖に船を出そうとするように、どんなに苦労しても事を成し遂げられない。虚しく力を費やして、なお困窮する。
○志が乱れて、困窮に陥る時である。
○外から入ってくる事業はすべて凶運を招き寄せる。
○干(かん)ばつ(旱魃・ひでり)に苦しむ。
○困難に遭遇して知識に頼って、弁舌で困難を乗り越えようとすれば、さらに困難が窮まる時である。
○困難に遭遇しなければ、今やっている事の是非を論じられない(逆に云えば困難に遭遇するから、事の是非を論じられる)時である。
○物価は下落する。
しば(四八)れ井戸おけ「水(すい)風(ふう)井(せい)」 互卦 三八火澤睽
※井戸の水は尽きないが、水を汲み出さなければ何の役にも立たない。
古びた井戸から清水を汲み出すように、あなたが一歩一歩成長していく時である。
井戸に釣瓶を入れて水を汲み上げる。他に心を移すことなく、清く明るい心を保って、時を待つ。目上の人に目をかけられて世に出る時である。
常に静かであれば心身共に安定する。毎日何かを継続する時である。
古びた井戸を修復し泥水を清水に濾過して釣瓶を入れて水を汲み上げる。
井戸水は人や物を養う。人々は井戸を利用して恩沢に与(あずか)る。
あなたが君子なら民を慈しみ互いに助け合う。
〇相手(上卦)は坎険であり、自分(下卦)は巽順な形。自分が力不足なことを顧みず、困難に遭遇している人を助けようとする時。井戸の物語に喩えられる卦だから、他に心を移すことなく、清廉な心を維持して時を待つべきである。そのようであれば、目上の人に目をかけられて、抜擢任用される(世に出る)。
○何事も通ずる時。 ○静かな(騒々しくない)時。
○何かを毎日使うことで利便性がドンドン高まる時である。
○現在地に止まって、他に移動しない方がよい時である。
○何事も限界がない。継続することに意味がある。
○心身共に安定させ、動いてはならない時。静かであろうとすれば、常に心身共に安定する時である。