毎日連載! 易経や易占いに関する情報を毎日アップしています。

地元で天災が起こるか

2022年2月26日

地元で天災が起こるか 略筮法

山風蠱 五爻
 白倉周易研究所 白倉の占断
本卦 十八 山風蠱  |・・||・ 五爻
之卦 五七 巽為風  ||・||・
互卦 五四 雷澤帰妹 ・・|・||

概要
 山風蠱は枠組みや組織が腐敗疲弊して壊れそうになっているので、枠組みや組織を変革・刷新することが求められる時である。すなわち、自然環境やインフラが疲弊しており、何時天災が起こっても不思議ではない。そして、天災が起こった時に備えて日頃防災訓練などをきちんと実施しているかが問われている。
 之卦が巽為風(風また風)なので、台風や竜巻などの風害の恐れがある。
 互卦は雷澤帰妹である。自然環境やインフラを除いて、社会を人間関係だけで見ると、お互いにギクシャクする中で媚び諂って馴れ合う実に恥ずかしい社会である。

詳細
 山風蠱の卦辞・彖辞には「蠱(こ)は元(おおい)に亨(とお)る。大(たい)川(せん)を渉(わた)るに利(よろ)し。甲に先だつこと三日、甲に後(おく)るること三日。蠱は惑(わく)乱(らん)・腐敗・頽(たい)廃(はい)・崩壊を意味する。これらが窮(きわ)まれば事態は一変して通じるようになる。窮(きゆう)して後(のち)、変革が起こり、何事もすらすら通るのである。勇気を奮い起こして幾(いく)多(た)の艱(かん)難(なん)辛(しん)苦(く)を刷新するが宜しい。先ず惑乱・腐敗・頽廃・崩壊の根本的原因を探り、次に抜本的対応策を熟慮し、その弊(へい)害(がい)と収(しゆう)拾(しゆう)を見(み)据(す)えてから刷新すべきである」とある。
 「蠱は惑(わく)乱(らん)・腐敗・頽(たい)廃(はい)・崩壊を意味する」ので、何時、大災害が起こっても不思議ではない。大災害が起こることを覚悟すべきであろう。問題は如何にして大災害に備え、起こったらどのように対処すべきかを予(あらかじ)めきちんと考えておくことである。
 之卦巽為風の大象伝には「象に曰く、隨(ずい)風(ふう)は巽なり。君子以て命(めい)を申(かさ)ね事を行ふ。大象伝は次のように言っている。風が次から次へと吹き続けるのが巽の形である。人の上に立つ君子はこの形に見習って、部下や民衆がよく理解できるように、丁寧且つ、繰り返し繰り返し命令を伝えて、その後、計画を実行するのである。」とある。「風が次から次へと吹き続ける」ので、大型台風や竜巻などによる大災害が予測できる。大災害が起こった場合、地元の自治体が率先して「民衆がよく理解できるように、丁寧且つ、繰り返し繰り返し命令を伝え」ることが求められる。
 山風蠱と巽為風は艮と巽の組み合わせである。艮には「指導者 警察官」と云う人物像があるので、大災害が起こった時の地元の自治体や警察がどっしりと構えて民衆を守ってくれることを期待したい。巽には「進退、命令、伝達」と云う意味があるので、大災害が起こった時に地元の自治体や警察がリードして避難を誘導し、的確な命令を伝達してくれることを期待したい。
 互卦は雷澤帰妹。上卦は震、下卦は兌である。震には「轟く、鳴る、騒ぐ、驚く」と云う意味があるので、大きな台風が直撃し、雷雨が轟き鳴り響き、民衆は驚き騒ぐ様が垣間見える。兌には「壊れる、欠ける」と云う意味があるので、大災害による被害が大きいことが予想できる。