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令和四年を予測する 令和三年冬至占 日本の政治 二

2022年2月10日

 次に山天大畜と山風蠱の爻辞から一月から十二月まで政治状況を読み解いていく。
 山天大畜の初爻の爻辞に「初九。厲(あやう)き有り。已(や)むに利(よろ)し。初九は剛健正位だが最下に居て微力。大畜は下卦乾の陽剛が進むのを上卦艮が止めることを大義とするため、応爻六四は初九が進むのを止めようとする。それでも進もうとすれば危険に陥る。今は蓄え養う時の最初の段階であるから、進むのを止めてじっとしているのが宜しい。」とある。
 よって、今年の一月は君子たる政治勢力が参院選に向けて内部体制を固めるためにしっかりと準備すると解釈する。
 二爻の爻辞には「九二。輿(くるま)、輹(とこしばり)を説(と)く。九二は陽爻陰位の不正だが中庸の德を具えている。至って大きなものを止(とど)めて貯え養う大畜の時なので正応六五は陽剛九二が進むのを制止する。九二は中庸の德を具えているので六五が好意で自分を制止していることを知り、自ら車の車軸を外して進むのを止める。」とある。
 よって、二月も一月と同様、君子たる政治勢力が参院選に向けて内部体制を固めるためにしっかりと準備すると解釈する。
 三爻の爻辞は「九三。良(りよう)馬(ば)逐(お)う。艱(かん)貞(てい)に利(よろ)し。曰(ここ)に〔日々に〕輿(しや)衞(えい)を閑(なら)う。往(ゆ)く攸(ところ)有るに利(よろ)し。九三は剛健正位で下卦乾の上位(陽剛を止めて養う時の最終段階)に居(い)るので、駿(しゆん)馬(ば)が疾駆(しつく)するように健やかに前進する。大畜は正応を畜(ちく)止(し)するので、上九は不応の九三を畜止せずに、共に前進して行くので危険も伴う。そこで、油断せずに艱(かん)難(なん)辛(しん)苦(く)をも覚悟して、正しい道(滅私奉公)を固く守るが宜しい。日々車馬の御し方と防衛の術を習得したならば、進んで事を為すが宜しい。」とある。
 よって、三月は君子たる政治勢力が一月二月で固めた内部体制に基づいて、いよいよ、対外的に政治活動を推し進めていくと解釈する。
 四爻の爻辞には「六四。童(どう)牛(ぎゆう)の牿(こく)なり。元(げん)吉(きつ)。六四は柔順正位の大臣。陽剛を止めて養う大畜の時に中(あた)り、幼(よう)牛(ぎゆう)の角(つの)に横木を付けて人を害するのを防ぐために、正応初九が妄進しないように畜止する。微力な段階で悪(私利私欲に囚われること)を畜止できれば、初九は悪から遠ざかって善に遷(かえ)り、人德を磨いて大いに社会に貢献する(世のため人のために尽くす)。」とある。
 よって、四月は三月までに内部体制を固めた君子たる政治勢力の中に、参院選に向けてフライング(先走り)的な動きを起こそうとする人々が出てくるが、それらの人々を諫めて、時が到来するまでじっくりと内部体制を固めていこうと一致団結すると解釈する。
 五爻の爻辞は「六五。豶(ふん)豕(し)の牙(が)なり。吉。 六五は柔順中正の天子(トップ)である。豚(ぶた)の子を杭(くい)に繋(つな)いで妄進を制止するように、正応九二を畜止して人德を修養させる。陽剛九二は自ら車輪を外して德を修め、天下国家のため(世のため人のため)に力を尽くし、六五は天子(トップ)としての役割を全うする。」とある。
 よって、五月はいよいよ君子たる政治勢力の内部体制が固まったので、七月の参院選に打って出るべく準備万端に整えると解釈する。
 上爻の爻辞には「上九。天の衢(ちまた)を何(にな)う。亨(とお)る。上九は大畜の卦極(陽剛を止め蓄え養い世のため人のために尽くした時)に居て、人德を修養した下卦三陽の賢人を用いて治国平天下を実現する(世の人々を幸せにする)。上九が天の広大無辺な(滅私奉公の)道を担って、下卦三陽の賢人が縦(じゆう)横(おう)無(む)尽(じん)に活動するので、何事も成就するのである。」とある。
 よって、六月は七月の参院選に向けて、いよいよ君子たる政治勢力が多くの人々の支持を集め、参院選に大きく打って出ようと一致団結すると解釈する。
 また、山天大畜の互卦雷澤帰妹の上爻の爻辞に「上六。女(じよ)、筐(かたみ)を承(う)けて實(み)无(な)く、士、羊を刲(さ)きて血无(な)し。利しき攸(ところ)无(な)し。上六は柔弱で厚かましい年増の女性(求職者)である。歸妹の極点で結婚相手(就職先)に恵まれず(六三とは陰同士)、結婚(就職)を焦ってつまらぬ男(ろくでもない会社)と婚約(就職が内定)したが、結(ゆい)納(のう)の箱を開けると中は空っぽ(出社してみると倒産していた)。婚約した相手(就職先の社長)は先祖や親族を大切にしない不誠実な男であった。何をやってもうまくいかないのである。」とあるので、現政権(岸田政権)が倒れて、高市早苗内閣が誕生するかもしれない。
 以上が、今年前半(一月から六月)の政治状況の予測である。次に、山風蠱の爻辞から今年後半(七月から十二月)の政治状況を予測する。