九四 |・| ・|・
之卦 四山水蒙
九四。貞吉。悔亡。震用伐鬼方。三年有賞于大國。
○九四。貞にして吉。悔(くい)亡ぶ。震(しん)して用て鬼(き)方(ほう)を伐つ。三年にして大(たい)國(こく)に賞(しよう)有り。
剛健だが陽爻陰位で不正の大臣(側近)九四は柔順で中庸の德を具えている六五の天子(トップ)に信頼されている。正しい道(しっかりと六五の天子を補佐すること)を固く守れば何事もうまく行き、後悔することもなくなる。潜在的な氣運は未完成から完成の時(下卦から上卦)に移行した。この段階で、気持ちを奮い立たせて夷(い)狄(てき)(外部から圧力を加えてくる敵)を伐(う)てば、様々な苦労を乗り越えて三年程度で功績を上げ、天子(トップ)からご褒(ほう)美(び)を授かるのである。
象曰、貞吉、悔亡、志行也。
○象に曰く、貞にして吉、悔亡ぶとは、志(こころざし)行わるる也。
小象伝は次のように言っている。正しい道(しっかりと六五の天子を補佐すること)を固く守れば何事もうまく行き、後悔することもなくなる。未完成から完成の時に向かう時に、六五の天子(トップ)に信頼され、大臣(側近)としての志を実現するのである。
【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
〇才能と知恵を具えているから、公的組織に登用され職務に励むけれども、世の人々を救うことは容易なことではなく心配事が多い。だが、天命に従い正しい道を固く守れば、功業を成し遂げて賞賛される。(才能も知恵もない)普通の人は、設備投資を(設備を活用)すれば、大きな利益を得られる。
○正しい道を固く守る努力を続ければ、吉運を招き寄せる。
○長年勉強してきたことが、何らかの形で報われる。
○何らかの使命を実行して、大成功を成し遂げる。
以下省略。次の書籍をご覧ください。