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易経(周易)を読み解く 百九九(水火既済 四五上)

2021年12月30日

六四 :|: |:|
   之卦 四九澤火革

六四。繻有衣袽。終日戒。
○六四。繻(ぬ)るるに衣(い)袽(じよ)有り。終(しゆう)日(じつ)戒(いまし)む。
 六四は柔順にして位正しい(陰爻陰位)大臣(側近)である。剛健にして位正しく中庸の德を具えている九五の天子(トップ)を輔佐して、伸びしろはないが泰平な世の中を維持する任務がある。だが、天下泰平な既濟の時も半ばを過ぎて、綻びが生じつつある。水が漏れはじめた舟(互体二三四の坎水と上卦坎水、そして互体三四五の木の舟で水が漏れはじめた舟)に古い衣服を穴埋めしても一時的な処置である。萬全とは言えない。終日警戒する必要がある。
象曰、終日戒、有所疑也。
○象に曰く、終(しゆう)日(じつ)戒(いまし)むとは、疑う所有る也。
 小象伝は次のように言っている。終日警戒する必要がある。今は安泰であっても、伸びしろがない天下泰平が何時までも続くはずがないと、疑って対処することが必要な時だからである。

【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
〇日頃、心から本業を務め、思慮深く非常事態に備えている。それゆえ、事変に対処するに中り、神仏のご加護を賜り、災難を回避できる。しかしながら、進む行くのはよろしくない。
○宰相(大臣・側近)の地位に居て、驚くような事がある。
○船に穴があいて漏れ始めるが、神仏のご加護を賜る。
○乱暴者が家(組織)の中に侵入してくる。

以下省略。次の書籍をご覧ください。