六四 ―‥‥ ‥‥‥ (山地剝) 之卦 三五火地晉
六四。剝牀以膚。凶。
○六四。牀(しよう)を剝(はく)するに膚(はだえ)を以(もつ)てす。凶。
六四は牀(しよう)の脚(あし)を剝(はく)落(らく)し尽くして牀の上に居る上九に迫り(人が載っている寝台の脚の下から脚の上、そして、寝台そのものに被害が及び、今や寝台の上にまで及んでいる)君子・上九の皮膚を剝落する段階に至った。もはや禍(わざわい)(君子が小人に剝落されること)を回避できない。終には全てが崩壊(君子が小人に剝落されて組織が瓦解)する。
象曰、剝牀以膚、切近災也。
○象に曰く、牀(しよう)を剝(はく)するに膚(はだえ)を以(もつ)てすとは、切に災(わざわ)いに近き也。
小象伝は次のように言っている。もはや禍(わざわい)(君子が小人に剝落されること)を回避できない。人が載っている寝台の脚の下から脚の上、そして、寝台そのものに被害が及び、今や寝台に載っている人に直接被害が及ぶように漸(ぜん)次(じ)に進んで来た剝落の災害がいよいよ切(せつ)迫(ぱく)して上九の君子に近づいて来たのである。
【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
〇災いが、自分の身に及ぶ時。方向を転じて災いを回避する処置を執(と)るべきである。そうでなければ、臍(ほぞ)を噛む(自分のヘソを噛む。すなわち、どうにもならない)ように後悔する。
○火氣によって、衣裳が剥ぎ取られるような時。
○禁じられていることを犯してしまう時。 ○自分から災いに近付いて行き、災いを蒙る。
○火に関係する災難に遭遇する。
以下省略。次の書籍をご覧ください。