五十九.砕け散ってまとまる時
順調に推移してきた組織(小は家庭から大は国家まで)が突風で吹き飛ばされてバラバラになった。このまま放置してはならない。一つにまとめ直してなければならない。そのためには求心力を高めて一体化することが必要だ。それが「砕け散ってまとまる時」である。
「砕け散ってまとまる時」の主人公は「四十九.抜本的に変革する時」と「五十.新体制を構築する時」に登場し戦後の日本を牛耳ってきたJ党から政権を奪取した○○党と○○党を支持する「あなた(わたし)」である。
尖閣諸島がC国に侵略されたことがきっかけとなり、○○党中心の連立政権が与党となりM総理はMプランを導入し消費税を廃止、付加価値税を導入したことにより国民は消費を活発に行うようになり景気は上向いていった。M総理は戦後八十年以上続いたGHQの洗脳を解くために○○党員の協力を得て全国各地で勉強会の開催、街頭演説の実施、パンフレットの配布などを行い、国民が覚醒の醸成を図っている。大東亜戦争に敗れて米国に隷属している事実に目を背け、何かあれば米国が助けてくれると「お花畑」を続けてきた日本人がようやく目覚め始めた。いよいよ日本が米国依存で見かけ倒しの主権国家から脱出し、本当の自主独立国家として自立する時が来たのである。
Mプランで国内経済が成長し税収も増えたので安全保障体制を強化するために、GDPの五パーセントを防衛予算に充てた。徐々に憲法改正の橋頭堡が築かれ、M総理は記者会見を開き憲法改正ならぬ憲法創造の必要性について広く国民に訴えた。憲法創造とは占領下でGHQに押し付けられた現行憲法を白紙にして、国民一人ひとりが憲法に向き合い、神武天皇肇(ちよう)国(こく)(国の始まり)以来の歴史を踏まえて、日本の国柄に相応しい憲法を創造するのである。M総理の憲法創造について国民の五十パーセントは賛成、二十パーセントは反対、三十パーセントはよく分からないと答えた。以下省略。