十三．志を同じくする時
次は「志を同じくする時」の物語である。「一．がんばる時の物語」に書いてあったように「夢や希望を叶える」ためには「夢や希望の矢印を自分に向けるのを止めて、他人や社会に向ける」こと、すなわち「夢や希望を志に切り替える」ことが大事である。志とは「自分のためではなく、他人や社会のために何かを行おうとする気持を抱く」ことである。
そして、その志が本物ならば、多くの人々と志を同じくすることができる。たとえばあなたが志を実現するために会社を立ち上げば、その志に共感して多くの人々が集まってくる。あなたが今の仕事を通して志を実現しようとすれば、多くの人々が共感してあなたを助けてくれるようになる。人間として生まれてきたからには「夢や希望を志に切り替える」こと、多くの人々と「志を同じくする」ことが求められる。あなたに「志」があれば、周りの人々と「志を同じくする時」がやってくる。あなたの「志」が大きければ大きいほど、沢山の人々と「志を同じくする時」がやってくる。すでに「志を同じくする時」を経験した人もいるだろう。これから「志を同じくする時」を迎える人もいるだろう。常に「志を同じくする時」の中に居る人は充実した人生を送っているに違いない。
「志を同じくする時」の主人公は、「一．がんばる時」に登場し、がんばり続ければ自分の志を実現することができることを身を持って体験した「あなた（わたし）」である。
わたしは、夢や希望を志に切り替えて志を実現するための努力を毎日続けた。一日たりとも努力しなかった日はない。お陰で何とか店を持つことができた。わたしは「がんばる時」にがんばり続ければ自分の志を実現することができることを身を持って体験した。志を実現するための先生である勤務先の経営者から「もう君は経営について十分に実地で学び続けた。そろそろ自分の店を出したらどうだ。」と言われたわたしは起業することにした。経営者は「開店資金もコツコツ貯めていたようだが、もし、それでも足りなかったらわたしが貸してあげよう。」と言ってくれたが、わたしは自分で貯めたお金をやりくりして店を開業した。店の名前は「智慧の宝箱」である。全国的に珍しい日本茶専用カフェに商品コーナーを設けた店で、扱っている商品は書籍・ＤＶＤ・ＣＤである。日本茶専用カフェではありとあらゆる日本茶を扱っており、日本茶と合う和菓子やおむすびなどの軽食を扱っている。お店の一角に「智慧の宝箱コーナー」を設けてあり、人生に悩んだ時に必要な情報（書籍では日本の古典を中心にわたしが選びに選んだ良書を揃えており、ＤＶＤ・ＣＤはそれら書籍に関連する講演会や動画等の録画・録音データ）を揃えている。「智慧の宝箱コーナー」は仕入から販売までわたし一人で行おうと思っているが、日本茶専用カフェは二～三人のスタッフがいないと回らない。そこで、お店の開店日の半年前から求人活動を始めた。以下省略。
