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易経(周易)を読み解く 五(易経の基礎知識)

2021年4月27日

 之(し)卦(か)とは、占筮して得た本卦の爻や任意で選んだ本卦の爻が陰陽反転した卦である。例えば本卦が「水(すい)火(か)既(き)済(せい)」の二爻(陰爻‥)だとすれば、二爻が陽爻―に反転すると「水(すい)天(てん)需(じゆ)」となる。すなわち、「完成した時」である「水(すい)火(か)既(き)済(せい)」の二爻が変ずると「慈雨が降ってくるのを待っている時」である「水(すい)天(てん)需(じゆ)」に転ずる(時が変化する)。
  本卦 ‥  ―  ‥   ―  ‥  ― 「六三 水(すい)火(か)既(き)済(せい)」
     上爻 五爻 四爻  三爻 二爻 初爻
  之(し)卦(か) ‥  ―  ‥   ―  ―  ― 「五 水(すい)天(てん)需(じゆ)」
 例えば本卦が「水(すい)火(か)既(き)済(せい)」の五爻(陽爻―)だとすれば、五爻が陰爻‥に反転すると「地(ち)天(てん)泰(たい)」となる。すなわち、「完成した時」である「水(すい)火(か)既(き)済(せい)」の二爻が変ずると「安定した時」である「地(ち)天(てん)泰(たい)」に転ずる(時が変化する)。
  本卦 ‥  ―  ‥   ―  ‥  ― 「六三 水(すい)火(か)既(き)済(せい)」
     上爻 五爻 四爻  三爻 二爻 初爻
  之(し)卦(か) ‥  ‥  ‥   ―  ‥  ― 「五 地(ち)天(てん)泰(たい)」

◆本卦と綜(そう)卦(か)
 綜(そう)卦(か)とは、占筮して得た本卦の爻や任意で選んだ本卦をひっくり返した(百八十度回転させた)卦である。自分の立場から見たのが本卦だとすれば、相手の立場から見たのが綜(そう)卦(か)である。また、人間の立場から見たのが本卦だとすれば、天(神仏)の立場から見たのが綜(そう)卦(か)である。
  本卦 ‥  ―  ‥   ―  ‥  ― 「六三 水(すい)火(か)既(き)済(せい)」
     上爻 五爻 四爻  三爻 二爻 初爻
  綜卦 ―  ‥  ―   ‥  ―  ‥ 「六四 火(か)水(すい)未(び)済(せい)」
 自分が「完成した時」に在るとすれば、相手は「未完成な時」に在るのである。人間が「完成した時」に在ると思っていても、天(神仏)から見れば「未完成な時」なのである。

◆本卦と錯卦(さつか)
 本卦の各爻を陰陽反転させた卦が錯卦(さつか)である。本卦と錯卦(さつか)を合わせると陰陽同数(六陽六陰)となる。すなわち本卦と錯卦(さつか)で太極(陰陽混在の状態)となる。本卦の裏側には錯卦(さつか)が在り、錯卦(さつか)の裏側には本卦が在る。すなわち、本卦と錯卦(さつか)を合わせて森羅万象が成立するのである。
 例えば、本卦が「乾(けん)為(い)天(てん)」の場合、錯卦(さつか)は「坤(こん)為(い)地(ち)」となる。
  本卦 ―  ―  ―   ―  ―  ―  「一 乾(けん)為(い)天(てん)」
     上爻 五爻 四爻  三爻 二爻 初爻
  錯卦 ‥  ‥  ‥   ‥  ‥  ‥  「二 坤(こん)為(い)地(ち)」
 本卦の「乾(けん)為(い)天(てん)」は「主役・リーダーの時」である。錯卦(さつか)の「坤(こん)為(い)地(ち)」は「命令に順う時」である。「主役・リーダー」は「命令に順う人」がいるから成立し、「命令に順う人」は「主役・リーダー」がいるから成立する。本卦と錯卦(さつか)は相互補完関係にある。