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易経(周易)を読み解く 百七一(雷澤帰妹 初二三)

2021年12月20日

初九 ‥‥― ‥―― (雷沢帰妹) 之卦 四十雷水解

初九。歸妹以娣。跛履能。征吉。
○初九。妹(いもうと)を歸(とつ)がするに娣(てい)を以(もつ)てす。跛(あしなえ)能(よ)く履(ふ)む。征(ゆ)きて吉。
 初九は九四と応じていないので正妻(正社員)にはなれない。親戚の年若き娘がお嫁に行くときに妾(めかけ)として一緒に付いて行く(若者がある会社に求職しても契約社員として入る)ことしかできない。足が不自由で普通に歩けない人のように、正妻(正社員)としては能力を発揮できないけれども、正妻(正社員)を補佐する妾(契約社員)としての立場を弁(わきま)えて、妾(契約社員)としての役割を果たせば幸運を招き寄せる。
象曰、歸妹以娣、以恆也。跛能履吉、相承也。
○象に曰く、妹(いもうと)を歸(とつ)がするに娣(てい)を以(もつ)てすとは、以(もつ)て恆(つね)ある也(なり)。跛(あしなえ)能(よ)く履(ふ)む。吉とは、相(あい)承(う)くる也。
 小象伝は次のように言っている。正妻(正社員)にはなれないので、親戚の年若き娘がお嫁に行くときに妾として一緒に付いて行く(契約社員として入社する)。正妻を補佐する妾(契約社員)としての立場を弁(わきま)え、妾(契約社員)としての役割を果たして、恒(変易・不易)の道を貫くのである。妾(契約社員)としての役割を果たせば幸運を招き寄せる。正妻(社員)をよく補佐して、主君(正妻の夫・勤務先の社長)の命令に柔順に従うからである。

【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
〇自分は付き人として正妻に付き従う時と認識すべきである。陽爻陽位で才能に秀でており、高邁なる志を抱いている。だが、慎み深いので表にはそれを現さない。従容として目上の人の命令に従い、丁重に事を進める。足が不自由な人のように丁寧に事を進める。以上のようであれば、多くの人々から信用を得て、大事な仕事を任されるようになる。温和にして幸福を招き寄せる時である。
○一緒に行動した人は全員失敗しても、自分一人は免れる時である。
○颯爽と進み行きても盛運を招き寄せる事はできない。出世できても大した地位は得られない。何事も上官の命令に従うべきである。
○女性として賢くあることが求められる。
○才能は乏しいが、仕事は一生懸命やるので、過ちは起こさない。足の不自由な人がじっくり物事に取り組むような時である。

以下省略。次の書籍をご覧ください。