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易経(周易)を読み解く 三六(風天小畜 全体)

2021年11月23日

九 風(ふう)天(てん)小(しよう)畜(ちく) ――‥巽風 ―――乾天
互卦 三八火澤睽  綜卦 十天澤履  錯卦 十六雷地豫

小畜、亨。密雲不雨、自我西郊。
○小(しよう)畜(ちく)は亨(とお)る。密(みつ)雲(うん)あれど雨ふらず、我(わ)が西(せい)郊(こう)よりす。
 小畜は小(陰)が大(陽)をやんわりと止める時である。下卦乾が上に進もうとするので上卦巽(そん)が止めようとするが、力で押し止めることはできない。柔順な德で君主(社長)や父(母)の心を和らげ止め(柔よく剛を制し)てこそ、臣下(部下)や子の志が行われる。
 下卦乾天は熱エネルギーを発するので大気(天空)に水蒸気が蓄えられる。水蒸気は天空で密雲となるが、上卦巽の風に遮られて雨は地上に降ってこない。
 別の見方をすれば、雲(六四の陰)は互(ご)体(たい)兌(だ)(二三四)の西の郊外から湧き起こるが、互体離(三四五)の太陽が照射して雨は降らない。(或いは)六四の陰(雲)が西の郊外から湧き起こるが、陰から働きかけると陰陽和合しないから雨は降らないのである。
 周の文(ぶん)王(おう)が殷(いん)の紂(ちゆう)王(おう)により羑(ゆう)里(り)に囚(とら)えられていた時に、易の卦(か)辞(じ)(彖(たん)辞(じ))を書いたと伝わる。その時文王が呟いた「わが志は天下泰平にあるが君主の紂王と志が和合せず、少し止められたる時であるなぁ」という嘆(たん)息(そく)の意に寓(ぐう)したという説もある。この場合、「我」は文王を「西郊」は周の国を指す。すなわち、「我(わ)が西(せい)郊(こう)よりす」とは、文王が周の国の羑(ゆう)理(り)(牢獄)に囚(とら)えられていたので、密雲は雨とならないのである。

以下省略。次の書籍をご覧ください。