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周易詳解(一部抜粋) 水天需二

需、有孚。光亨。貞吉。利渉大川。
○需(じゆ)は、孚(まこと)有り。光(おおい)に亨(とお)る。貞なれば吉。大(たい)川(せん)を渉(わた)るに利し。
 需は孚(まこと)(上卦坎☵の性質)が剛健(下卦乾☰の性質)に支えられている。孚(まこと)は光のように隅々を普(あまね)く照らし、剛健な性質と相待って何事もすらっと通る。

 需の時における正しい(慈雨が降ってくるのをゆったりと待つ)道を固く守れば幸運に巡り逢える。正しい道を固く守れば難しい事に取り組んでも宜しい。

彖曰、需須也。険在前也。剛健而不陥。其義不困窮矣。需有孚、光亨、貞吉、位乎天位、以正中也。利渉大川、往有功也。
○彖に曰く、需(じゆ)は須(ま)つ也。険(けん)前に在(あ)る也。剛健にして陥(おちい)らず。其の義困(こん)窮(きゆう)せず。需は孚(まこと)有り、光(おおい)に亨(とお)る、貞なれば吉とは、天(てん)位(い)に位(くらい)するに、正(せい)中(ちゆう)を以てする也。大(たい)川(せん)を渉(わた)るに利しとは、往(ゆ)きて功(こう)有る也。

 彖伝は次のように言っている。需は自然に慈雨が降ってくるのを待つ時である。下卦乾(剛健)が前に進もうとするが、上卦坎(険難)が立ち塞がって容易に進めない。
 乾(剛健)は泰然と時が至るのを待つことができるから険難には陥らない。
 天命を素直に受け容れるから困窮することもない。孚(まこと)が剛健な性質に支えられて光のように隅々を照らしすらっと通る。正しい道(泰然と時が至るのを待つこと)を固く守れば幸運に巡り逢えるのは、九五の天子が剛健中正の德を具えているからである。
 正しい道(泰然と時が至るのを待つ)を固く守れば難しい事に取り組んでも宜しい。時が至るのを待って行動すれば、功績を上げることができる。以下省略。