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易経(周易)を読み解く 三三(水地比 全体)

八 水(みず)地(ち)比(ひ) ‥―‥坎水 ‥‥‥坤地
互卦 二三山地剝  綜卦 七地水師  錯卦 十四火天大有
比、吉。原筮、元永貞、无咎。不寧方來。後夫凶。
○比(ひ)は吉。原(げん)筮(ぜい)して、元(げん)永(えい)貞(てい)なれば、咎无し。寧(やす)んぜずして方(あまね)く來(きた)る。後(おく)るる夫(ふ)は凶。
 比は親しみ助け合い和合する時だから、みんなが共存共栄できる。親しむべき相手を推(お)し量(はか)ってよく見極め、察知できない事は、占(せん)筮(ぜい)するように人の意見をよく聞くべきである。元(仁)永(恒)貞(正)の德を具えていれば過ちは犯さない。
 不安を抱く人々が親しむべき相手のところに集まって来て和合する。ぐずぐず遅れて孤立している(和合できない)人は不幸な結果となる。

彖曰、比吉也。比輔也。下順從也。原筮、元永貞、无咎、以剛中也。不寧方來、上下應也。後夫凶、其道窮也。
○彖に曰く、比は吉也。比は輔(たす)くる也。下(した)順(じゆう)從(じゆん)する也。原筮して元(げん)永(えい)貞(てい)なれば、咎无しとは、剛中なるを以て也。寧(やす)んぜずして方(あまね)く來(きた)るとは、上下應(おう)ずる也。後(おく)るる夫(ふ)は凶とは、其の道窮(きわ)まれば也。
 彖伝は次のように言っている。比はみんな親しみ助け合い和合するから共存共栄する。比は天子(トップ)と臣(しん)民(みん)(部下や民衆)が助け合う時である。九五の天子(トップ)に臣民(部下や民衆)が素直に従い親しみ助け合い和合する。
 親しむべき相手を推(お)し量(はか)ってよく見極め、察知できない事は、占(せん)筮(ぜい)するようによく人の意見を聞き、元(仁)永(恒)貞(正)の德を備えていれば過ちは犯さない。九五の天子(トップ)が剛中備えて私欲なく(元)、健にして息まず(永)、正固にして偏らない(貞)からである。
 不安を抱く人々が親しむべき相手のところに集まって来て和合する。九五の天子(トップ)が普(あまね)く親しむ道を施(ほどこ)すからである。ぐずぐず遅れて孤立している(和合できない)人は不幸な結果となる。一人孤立して人々から疎外され、終に困窮するのである。

象曰、地上有水比。先王以建萬國親諸侯。
○象に曰く、地上に水有るは比なり。先(せん)王(おう)以って萬(ばん)國(こく)を建て諸侯を親しむ。
 小象伝は次のように言っている。大地(坤)の上に水(坎)が豊富に有る。間隙ない潤い(絶えることがない水の潤い)によって萬(ばん)物(ぶつ)を生々化成するのが比の卦象である。
 昔の王様はこの形を見習って、功(く)德(どく)ある臣下(人徳具えた有能な部下)を各地に分(ぶん)封(ぽう)(配置)して、大地と水が萬物を生々化成するように、諸侯(地域のリーダー)臣民(人徳具えた部下や民衆)を養い育てるのである。

【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
(占)この卦が出たら、人と親しんで共に事を為せば吉。一人で事を為そうとしてはならない。正しく篤実で勉強に励めば、大勢の人が参加してくれて、希望している大きな事業を容易に成し遂げられる。
人と親しむことを忘れて、信用を失ってはならない。
○大体の事は、高貴で老成の人に仕えて、企画実行するが宜しい。
○自分が相手に順えば、相手は自分を信用する。
○大体の事は順調に行なわれるが、賢臣が不在なので、組織内が調和しないことがある。
○先手を打てばうまくいくが、遅れると凶運を招く。
○助ける、親しむ、和らぐ時。
○願望が実現する時。
○出て行って行動すれば、多くの人々から親しまれる。
○物価は下がる。