四七 澤(たく)水(すい)困(こん) ・｜｜ ・｜・ 乾涸らびて苦しむ
夜中（四七）の水漏れ「澤(たく)水(すい)困(こん)」 互卦 三七風火家人
※池の水が乾涸らびてしまうな困難に見舞われる時。あなたの天命を全うする時である。
沢の水が溢れて乾涸らびてしまった。君子（人格者）は黙って困難に対処する。
大人（②と⑤）が力を合わせて淡々と困難を脱出する時である。
口先で対処しようとすれば疑われて、益々困窮する。君子は命懸けで天命を成し遂げる。
沢（大は海、小は池）から水が溢れ出て、沢が乾涸らびてしまったような困難に見舞われる時である。苦労に苦労が重なる時である。苦労に潰されないように心を制御することが求められる。困難の中で志を磨き、確乎不抜の志を打ち立てることが肝要である。
あなたが正しい心を保ち続ければ運気が変わる。君子は黙って困難に立ち向かう。
口先で対応しようとすれば信用されない。相手から疑われて益々困窮する。
万事、あなたの心の置き所（心構え・覚悟）によって事が決まる時である。
〇狼狽すれば益々困難に襲われる。確乎不抜の志を抱き、正しい心を保持して、運氣が変ずるのを待つべきである。 ○水が沢から溢れて、下に漏れ、沢が枯渇するように、困難が窮まり、苦労に苦労を重ね、色々なモノが欠乏する時である。
○困難に遭遇して、回避しようとすれば、益々困難に襲われる。困難に遭遇して、立ち向かって行くことで、困難に対処する時である。 ○今の困難な状況を人に説明しても、誰も信じてくれない。 ○節度を失って困難を招き寄せる。 ○万事、心の置き所（心構え）によって事が決まる。 ○志が乱れて、困窮に陥る時である。
○困難に遭遇して知識に頼って、弁舌で困難を乗り越えようとすれば、さらに困難が窮まる時である。 ○干(かん)ばつ（旱魃・ひでり）に苦しむ。
① 澤水困初爻 ・｜｜・｜・ 之卦兌為澤 ・｜｜・｜｜
あなたは困難のどん底で苦しんでいるが、上司④は助けてくれない。
苦しんでいる自分を誰も助けてくれないのでお先真っ暗な気持ちになる。自省して気持ちを切り替え、知恵のある人に相談して助けを求める。
〇困難に遭遇して安心して生活や仕事ができない。住居や仕事を変えようとしても、その手段がないので途方に暮れる時。 ○困難から脱出するため知恵のある人に助けを求める。
○これまでやってきたことが無益に終わる。その無益に終わったことに苦しむが、よく反省して気持ちを切り替えてやり直す。 ○傷付いて不安になる。自分の居る場所がない。針の筵(むしろ)に坐っているような状態に置かれる。○とんでもなく暗い状況の中に置かれる。
② 澤水困二爻 ・｜｜・｜・ 之卦澤地萃 ・｜｜・・・
あなたは小人（①と③）に囲まれている。トップ⑤に任用されない。泰然と構えて心身を養えばやがて任用される。
あなたは小人（①と③）に覆われてトップ⑤に仕えることができない。
今は酒でも飲んで泰然と構え心身を養うことしかできない。
やがてトップが迎えに来て任用される。自分から出向いて行ってはならない。
〇自分の思い通りにはならない。年上の人が手を差し伸べてくれるが、迷惑をかけるので助けてもらえない。真心から神仏にお祈りすれば、神仏のご加護を賜ることができる。
○困窮の中に居て、よく忍耐すれば、やがては困窮を脱出するチャンスが到来する。
○上位の人から抜擢任用される時である。 ○生活に困窮する時である。
○君主と臣下・大衆（みんな）が集まって、真心から神仏をお祭りする時である。
③ 澤水困三爻 ・｜｜・｜・ 之卦澤風大過 ・｜｜｜｜・
あなたは困難の中に居て、上にも下にも右にも左にも何処にも進めず進退に窮している。
あながが家に帰ると家族からも見限られる。誰にも相手にされず八方塞がりである。
この卦爻が出たら、よく自省してから易占を立てて今後の方向を見出すべきである。
〇衰運が極度に達して、困苦を招き寄せ、一家離散するような時である。悪しき友と共同で事業を始めたことが直接的な原因で進退窮まった。自分が行ったことの過ちを反省して、神仏に祈るような気持ちで占筮して、今後の方向性を見いだすべき時である。
○針の筵(むしろ)に坐っているように進退窮まる。自分は困窮して、人には迷惑をかける時。
④ 澤水困四爻 ・｜｜・｜・ 之卦坎為水 ・｜・・｜・
あなたはトップ⑤の側近だが、不出来な部下（①と③）に悩まされる。優柔不断な上司で恥ずかしい限りである。不出来な部下（①と③）でも何か長所があるはずだ。あなたは部下の長所を生かして対処すべきである。③が改心したら快く手を差し伸べるべきである。
〇入ってくるはずのお金が入ってこない。運転資金に苦しみ、恥ずかしい思いをする。
○上位の人が下位の人に合わせて変化すれば物事が成就する。
⑤ 澤水困五爻 ・｜｜・｜・ 之卦雷水解 ・・｜・｜・
あなたは困難に覆われた八方塞がりのトップである。
小人（①と③の愚鈍な人）を除去して賢臣（できる部下）②を抜擢任用すれば、困難を克服して臣民（みんな）に喜ばれる。
今は祖先をお祀りするように、至誠の心で対処するべきである。
〇商人の場合は、主人と番頭が力を合わせれば困難から脱出して共に喜ぶ。
○困は厄年に該当する時。神仏に祈って幸福を招き寄せる努力が必要である。
⑥ 澤水困上爻 ・｜｜・｜・ 之卦天水訟 ｜｜｜・｜・
あなたは困難の極みで苦しむ小人（愚鈍な人）である。
よく反省し君子（人格者）に順い、悔い改めれば困難から脱出することができる。
あなたが大胆に方向転換すれば、終には吉運を招くこともある。
〇自分の身を高い所に置き、人々から指さされて攻撃される。色々と厄介な出来事が多く、世俗の事に関して困苦する。 ○身を転ずれば、苦労から逃れて吉運を招き寄せる。
○損したことを諦めて、大胆に方向転換すれば、終には吉運を招き寄せる。
○どんなに言葉を飾り立てても人は信じてくれない。慎むべきである。
○妻は夫に背き、部下（社員）は上司（社長）に背く時。
○自らの間違いを自覚して、過ちを改める時。
○危ない（怪しい）動きの状態の中に置かれる。