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易経(周易)を読み解く 百二六(水山蹇 初二三)

初六 ‥―‥ ―‥‥ (水山蹇) 之卦 六三水火既濟
初六。往蹇、來譽。
○初六。往(ゆ)けば蹇(なや)み、來(く)れば譽(ほまれ)あり。
 柔弱不中正で身分は低い初六は、六四と六二とは陰爻同士で応比がなく孤立無援の状態である。このような状態で進み往けば険(けん)阻(そ)艱(かん)難(なん)に陥るしかない。今の場所にじっと止まって時を待てば智者と称される名誉を得るであろう。
象曰、往蹇、來譽、宜待也。
○象に曰く、往(ゆ)けば蹇(なや)み、來(く)れば譽(ほまれ)ありとは、宜しく待つべき也。
 小象伝は次のように言っている。孤立無援の状態で進み往けば険阻艱難に陥るしかない。今の場所にじっと止まって時を待てば智者と称される名誉を得る。険阻艱難な時は無闇に動かず、平らな大地に止まって、宜しく時を待つべきなのである。

【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
(占)小賢しい智恵で困難に対処すれば、益々困難は厳しくなる。
冷静になって、開運の時が到来するのを待つべきである。
○今は困難の真っ直中にあるが、五ヶ月後には、困難から脱出して、思ってもいなかった名誉を得ることができる。
○あなたに敵がいて、敵に関連した占いを立てた場合は、こちらから進み行けば、敵は益々力を得て、敵の手中に嵌(はま)って、困惑する。敵から進んで来るのは待てば、敵の力は弱体化して和解する。敵を自分の味方にすることができる。
○敵を味方に付けるような対処をすれば、その先見の明に大衆は心服する。思ってもいなかった名誉を得る。
○困難の真っ直中で、速やかに自分のやってきたことを反省して、止まる時は、それ以上、困難の中には陥らない。自分がこれまで取り組んできたことを守ることができる。

六二 ‥―‥ ―‥‥ (水山蹇) 之卦 四八水風井
六二。王臣蹇蹇。匪躬之故。
○六二。王(おう)臣(しん)蹇(けん)蹇(けん)たり。躬(み)の故(こと)に匪(あら)ず。
 柔順中正(陰爻陰位)の忠臣六二は、正応九五の天子(トップ)を補佐して蹇(けん)難(なん)に立ち向かうが柔弱で力不足なので艱(かん)難(なん)辛(しん)苦(く)する。己が柔弱で力不足であることを自覚しながらも自分の爲(ため)ではなく、九五の天子(トップ)のため、そしてお国の爲に、己の身を捨てて力を振り絞って尽くすことが六二の天命である。
象曰、王臣蹇蹇、終无尤也。
○象に曰く、王(おう)臣(しん)蹇(けん)蹇(けん)たるは、終(つい)に尤(とが)无(な)き也。
 小象伝は次のように言っている。正応九五の天子(トップ)を補佐して蹇難に立ち向かうが柔弱で力不足なので艱難辛苦する。自分の爲でなく天子(トップ)のため、そしてお国の爲に己の身を捨てて力を尽くすのである。どうして、責められる道理があろうか。

【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
(占)臣下の位に居て、臣下としての役割を全うできる人物。忠義に厚いが、未だ時運が至らないので苦労が多い。志を貫いて組織に尽くせば、終には天運を招き寄せて、物事を成就することができる。
○占った人が賢臣ではなく、一般的な臣下の場合、上司と共に心配事に明け暮れる。だが四ヶ月後には(五爻に至れば)、立派な人物が支援してくれるので、困難な状況から脱出できる。

九三 ‥―‥ ―‥‥ (水山蹇) 之卦 八水地比
九三。往蹇、來反。
○九三。往(ゆ)けば蹇(なやみ)み、來(きた)れば反(かえ)る。
 陽剛正位(陽爻陽位)だがやり過ぎる性質のある九三は、坎(互体二三四)の落とし穴に陥っているので、無闇に進み行けば険(けん)阻(そ)艱(かん)難(なん)のどつぼに嵌(はま)る。止(とど)まって下二陰(六二と初六)と親しめば、安んずる所を得る。
象曰、往蹇、來反、内喜之也。
○象に曰く、往(ゆ)けば蹇(なやみ)み、來(きた)れば反(かえ)るとは、内、之(これ)を喜ぶ也。
 小象伝は次のように言っている。九三が無闇に進み行けば険(けん)阻(そ)艱(かん)難(なん)のどつぼ(肥溜め)に陥る。そこで、険阻艱難(坎水)が待ち構えている時に処する蹇の道に中り止(とど)まって下二陰と親しめば、安んずる所を得る。下二陰(六二と初六)に頼られ喜ばれるのである。
【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
(占)この爻は力が強すぎる。積極的に困難に立ち向かえば、裏目に出て困難が困難を招き寄せて困窮する。それゆえ、足元を固めて前に進まず、コツコツと本業に徹することが肝要である。
○果報は寝て待て。求められた時に素直にそれに応ずれば、事が成就して、思ってもいなかった幸せを招き寄せる。
○親しみ調和して助け合う時である。
○前に進み行けば困難に陥る。