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易経(周易)を読み解く 百二六(水山蹇 初二三)

2021年12月11日

初六 ‥―‥ ―‥‥ (水山蹇) 之卦 六三水火既濟

初六。往蹇、來譽。
○初六。往(ゆ)けば蹇(なや)み、來(く)れば譽(ほまれ)あり。
 柔弱不中正で身分は低い初六は、六四と六二とは陰爻同士で応比がなく孤立無援の状態である。このような状態で進み往けば険(けん)阻(そ)艱(かん)難(なん)に陥るしかない。今の場所にじっと止まって時を待てば智者と称される名誉を得るであろう。
象曰、往蹇、來譽、宜待也。
○象に曰く、往(ゆ)けば蹇(なや)み、來(く)れば譽(ほまれ)ありとは、宜しく待つべき也。
 小象伝は次のように言っている。孤立無援の状態で進み往けば険阻艱難に陥るしかない。今の場所にじっと止まって時を待てば智者と称される名誉を得る。険阻艱難な時は無闇に動かず、平らな大地に止まって、宜しく時を待つべきなのである。

【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
〇小賢しい智恵で困難に対処すれば、益々困難は厳しくなる。冷静になって、開運の時が到来するのを待つべきである。
○今は困難の真っ直中にあるが、五ヶ月後には、困難から脱出して、思ってもいなかった名誉を得ることができる。
○あなたに敵がいて、敵に関連した占いを立てた場合は、こちらから進み行けば、敵は益々力を得て、敵の手中に嵌(はま)って、困惑する。敵から進んで来るのは待てば、敵の力は弱体化して和解する。敵を自分の味方にすることができる。
○敵を味方に付けるような対処をすれば、その先見の明に大衆は心服する。思ってもいなかった名誉を得る。
○困難の真っ直中で、速やかに自分のやってきたことを反省して、止まる時は、それ以上、困難の中には陥らない。自分がこれまで取り組んできたことを守ることができる。

以下省略。次の書籍をご覧ください。