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易経(周易)を読み解く 九五(澤風大過 四五上)

2021年12月4日

九四 ‥―― ――‥ (澤風大過) 之卦 四八水風井

九四。棟隆。吉。有它吝。
○九四。棟(むなぎ)隆(たか)し。吉(きつ)。它(た)有れば吝(りん)。
 九四は陽爻陰位で剛に過ぎることなく、陰柔の初六(陰爻陽位)に応じて調和している。撓(たわ)む棟(むな)木(ぎ)を隆(りゆう)起(き)させて、家屋が倒壊する心配はなくなる。安心して宜しい。けれども、心が揺らいで初六を疑い、(陰位を忘れて)剛に偏(かたよ)れば恥(ち)辱(じよく)を受けることになる。
象曰、棟隆之吉、不橈乎下也。
○象に曰く、棟(むなぎ)隆(たか)きの吉(きつ)なるは、下(した)に橈(たわ)まざる也。
 小象伝は次のように言っている。九四が撓(たわ)む棟(むな)木(ぎ)を隆(りゆう)起(き)させるので、家屋が倒壊する心配はなくなる。だから、安心して宜しい。陰柔の初六(陰爻陽位)が最下で九四(陽爻陰位)を支えてくれるからである。

【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
〇英邁で仁德のある人物。抜擢されて盛運を招く。小人に親しむことなく、言行一致に務め、大義を守って、天下の公益を図るべきである。大きな事を実現する。小利に目が眩(くら)めば無残な結果となって、名前を汚すことになる。慎むべきである。
○耐え難い艱難辛苦を乗り越えれば、何をやっても成就する。

以下省略。次の書籍をご覧ください。