七．地水師 ☷ ☵ 組織と組織の争いに勝たねばならぬ時
□師(し)は貞。丈(じよう)人(じん)なれば吉にして咎无し。 才德高くリーダーに相応しい人物をプロジェクトリーダーに抜擢すれば、戦いに勝って組織（国家、企業、団体、家）を守ることができる。
◎象に曰く、地中に水有るは師なり。君子以て民を容れ衆を畜(やしな)う。
☆正しい道（大義）を固く守り、堂々と王道を歩めば、戦いに勝利して組織は繁栄する。
○初六。師出(い)づるに律(りつ)を以てす。否(しから)ざれば臧(よ)きも凶なり。
☆事を為すには、事の始めをきちんとすべき。規律を正すことから始めれば吉運を招く。
○九二。師に在(あ)りて中(ちゆう)す。吉にして咎无し。王三(み)たび命(めい)を錫(たま)う。
☆志を抱き適切に対処すれば、リーダーとして大きな功績を挙げて、組織に貢献する。
○六三。師(いくさ)或(あるい)は尸(しかばね)を輿(の)す。凶。
☆自分の器量を過大評価して他人を侮(あなど)って大きな失敗をする。組織は壊滅状態に陥る。
八．水地比 ☵ ☷ 優れたトップの下組織がまとまる時
□比(ひ)は吉。原(げん)筮(ぜい)して、元(げん)永(えい)貞(てい)なれば、咎无し。寧(やす)んぜずして方(あまね)く來(きた)る。後(おく)るる夫(ふ)は凶。
比は名君九五の下で親しみ助け合い和合する時だから、素直な人は共存共栄して幸を得る。
◎象に曰く、地上に水有るは比なり。先(せん)王(おう)以って萬(ばん)國(こく)を建て諸侯を親しむ。
☆この卦が出たら人と親しんで共に事を為せば吉。チームプレイでみんな幸せになる。
○初六。孚(まこと)有りて之(これ)に比す。咎无し。孚有りて缶(ほとぎ)に盈(み)つ。終(つい)に來(きた)りて它(た)の吉有り。
☆万事心配しなくてよい。予兆なく吉運を招く。ある事が充実すれば他の事も吉運を招く。
○六二。之(これ)に比すること内(うち)よりす。貞にして吉。
☆内側から外側に親しみ、水が渾然一体と合わさるように真心を抱くから吉運を招く。
○六三。之に比する、人に匪(あら)ず。
☆自己過信の悪癖を改めて善き心を取り戻したならば、自力で凶運を免れることができる。
