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易経(周易)を読み解く 七六(山火賁 初二三)

2021年12月2日

初九 ―‥‥ ―‥― (山火賁) 之卦 五二艮爲山

初九。賁其趾。舍車而徒。
○初九。其(そ)の趾(あし)を賁(かざ)る。車を舍(す)てて徒(と)す。
 初九は賤(いや)しい位(くらい)に居る剛健正位の君子である。その位(趾(あし))に素(そ)して事を行い自得する。俗人(小人)は徒歩を恥じて車に乗るが、初九の君子は恥じることなく徒歩を貫(つらぬ)く。
象曰、舎車而徒、義弗乘也。
○象に曰く、車を舍(す)てて徒(と)すとは、義として乘らざる也(なり)。
 小象伝は次のように言っている。俗人(小人)は徒歩を恥じて車に乗る(見栄を張る)が、初九の君子は恥じることなく徒歩を貫く。
 富(ふう)貴(き)に惹(ひ)かれて(見栄を張って)車に乗ることは、君子の道義に反するからである。

【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
〇剛健で正しく明るい性格の賢人だが、野に埋もれている。車にも乗れず徒歩で苦労する。名誉を得ることは望まずに、持ち場を大切にすべきである。今はまだ福運は到来しない。
○社会を治める名門の家に仕えているが、その家に権力に、内心不安を感じている。仕事をしていると、辞めてしまおうかという気持ちがふつふつと湧いてくるが、それが希望につながる。
○車に乗らずに徒歩で行く。その篤実な行為が世間に知られる。

以下省略。次の書籍をご覧ください。