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易経(周易)を読み解く 七一(風地観 四五上)

易経(周易)を読み解く

六四 ――‥ ‥‥‥ 之卦 十二天地否
六四。觀國之光。利用賓于王。
○六四。國(くに)の光を觀(み)る。用(もつ)て王に賓(ひん)たるに利(よろ)し。
 六四は九五の天子(トップ)に最も近く、天子(トップ)からの信頼の厚い大臣(側近)である。間(ま)近(ぢか)に聖賢の德を仰ぎ観て、今後の治(ち)国(こく)平(へい)天(てん)下(か)の光(方向性・ビジョン・シナリオ)を観る。朝廷の賓(ひん)客(かく)として聖(せい)君(くん)(九五)に仕えて確(しか)と補佐するが宜しい。
象曰、觀國之光、尚賓也。
○象に曰く、國(くに)の光を觀(み)るとは、賓(ひん)たるを尚(たつと)ぶ也(なり)。
 小象伝は次のように言っている。六四が間近に聖賢の德を仰ぎ観て治国平天下の光(方向性・ビジョン・シナリオ)を観る。
 六四は朝廷(組織)の賓(ひん)客(かく)として聖(せい)君(くん)(トップ)に仕えて確(しか)と補佐せんと庶(こい)幾(ねが)うのである。

【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
(占)貴人の愛顧を賜る時。貴人に随行して国家の大事業に参画する時。時を観察して状況を知り、貴人に仕えるべきである。名君が人を用いるのは国家のため。側近としての役割を果たすべく、部下の中から賢人を抜擢任用する。それが実現できれば、万民は喜び政府を信頼する。名君に仕えて国家のために尽くす時である。
○卑しい人物が貴い人物に仕え、大衆に恩沢を施すために、貴い人物を確(しか)と補佐する時である。
○目上の人に取り立てられて運が開ける。
○思ってもいなかった吉運を招き寄せる。
○苦労の中から吉運が開けていく。
○近いところに明るいものがある。側近として君主に接近する時。
○願望を実現しようとして利益を得る時。

九五 ――‥ ‥‥‥ 之卦 二三山地剝
九五。觀我生。君子无咎。
○九五。我が生(せい)を觀(み)る。君子なれば咎无し。
 九五は剛健中正の德を備えて尊位に居る聖(せい)君(くん)(聖人のように立派なトップ)である。天下の治(ち)乱(らん)興(こう)亡(ぼう)は天子(トップ)の德風に従う。聖君は自分の政治の是非を省みるべく、天下の治乱・萬(ばん)民(みん)の風俗を観察する。
 天下が治まっており萬民の風俗が善良であれば、咎められない。
象曰、觀我生、觀民也。
○象に曰く、我が生(せい)を觀(み)るとは、民(たみ)を觀(み)る也(なり)。
 小象伝は次のように言っている。聖(せい)君(くん)(聖人のように立派なトップ)が自分の政治の是非を省(かえり)みるのは、天下の治乱・萬(ばん)民(みん)の風俗の善悪を観察して自分の政治の是非を知り、益々聖君君(くん)(聖人のように立派なトップ)の德を養うためである。

【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
(占)人を信用すれば、人から信頼される。
人から信頼されないのは、人を信用していないからである。
自分が発したものが、自分に返ってくる。慎むべきである。
○君位に在る者として、臣民が善き徳を具えているかどうかは、自分が徳を具えているかどうかにかかっている。それゆえ、臣民を観察することは、自分の生き方を観察することである。
○観察する(される)時、仰ぐ(仰がれる)時。
○陽剛の性質を具えた人物(君子・大人)が天命を授かって、人々(小人)を教え導く時。
○賢者や人徳者が大きな成功を治めて、世間から尊ばれる時。

上九 ――‥ ‥‥‥ 之卦 八水地比
上九。觀其生。君子无咎。
○上九。其(そ)の生を觀(み)る。君子なれば咎无し。
 剛健にして無位の老師上九は九五の相談役として天下萬(ばん)民(みん)から仰ぎ観られており、その一(いつ)挙(きよ)手(しゆ)一(いつ)投(とう)足(そく)が萬民から注目されている。聖君(聖人のように立派なトップ)の相談役(老師)に相応(ふさわ)しい立ち居振る舞いをするならば、誰も上九を咎めない。
象曰、觀其生、志未平也。
○象に曰く、其(そ)の生を觀(み)るとは、志未(いま)だ平(たい)らかならざる也(なり)。
 小象伝は次のように言っている。剛健にして無位の老師上九の一(いつ)挙(きよ)手(しゆ)一(いつ)投(とう)足(そく)が萬民から注目されている。国家の治(ち)乱(らん)興(こう)亡(ぼう)は聖君(聖人のように立派なトップ)の相談役(老師)上九の助言に左右されるゆえ、志を安(あん)閑(かん)として呑(のん)気(き)に構えていられないのである。

【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
(占)天下国家の重鎮として君主の相談役としての大任に中る。非常に重要な役割を担っている。風地観は神仏を尊崇して祭祀する時。
この爻は上の位に居るので、下の位の者から観れば神仏である。心を清潔にして、行いを正しくすれば、その地位を保つことができる。
志を見失えば、自ら災難を招き寄せる。
○何事も他力に頼ってはならない。中途半端に関わっている人々の存在が、思わぬ障害になる時である。
○孤立しない。必ず誰かと共にある。
○直接任務を遂行しなくても、下の人物のために役割を果たす時。
○万事、吉運を招き寄せる時。
○人々から尊崇されすぎて、結局何もできないこともある。