六四 ――‥ ‥‥‥ (風地観) 之卦 十二天地否
六四。觀國之光。利用賓于王。
○六四。國(くに)の光を觀(み)る。用(もつ)て王に賓(ひん)たるに利(よろ)し。
六四は九五の天子(トップ)に最も近く、天子(トップ)からの信頼の厚い大臣(側近)である。間(ま)近(ぢか)に聖賢の德を仰ぎ観て、今後の治(ち)国(こく)平(へい)天(てん)下(か)の光(方向性・ビジョン・シナリオ)を観る。朝廷の賓(ひん)客(かく)として聖(せい)君(くん)(九五)に仕えて確(しか)と補佐するが宜しい。
象曰、觀國之光、尚賓也。
○象に曰く、國(くに)の光を觀(み)るとは、賓(ひん)たるを尚(たつと)ぶ也(なり)。
小象伝は次のように言っている。六四が間近に聖賢の德を仰ぎ観て治国平天下の光(方向性・ビジョン・シナリオ)を観る。
六四は朝廷(組織)の賓(ひん)客(かく)として聖(せい)君(くん)(トップ)に仕えて確(しか)と補佐せんと庶(こい)幾(ねが)うのである。
【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
〇貴人の愛顧を賜る時。貴人に随行して国家の大事業に参画する時。時を観察して状況を知り、貴人に仕えるべきである。名君が人を用いるのは国家のため。側近としての役割を果たすべく、部下の中から賢人を抜擢任用する。それが実現できれば、万民は喜び政府を信頼する。名君に仕えて国家のために尽くす時である。
○卑しい人物が貴い人物に仕え、大衆に恩沢を施すために、貴い人物を確(しか)と補佐する時である。
○目上の人に取り立てられて運が開ける。
○思ってもいなかった吉運を招き寄せる。
○苦労の中から吉運が開けていく。
○近いところに明るいものがある。側近として君主に接近する時。
○願望を実現しようとして利益を得る時。
以下省略。次の書籍をご覧ください。