毎日連載! 易経や易占いに関する情報を毎日アップしています。

人生に役立つ易経 澤地萃

 野球選手に例えるとツートップはスター選手である。古い話で恐縮だが高度経済成長期の読売ジャイアンツ(巨人)の長島選手と王選手の組み合わせがツートップ体制である。やがて長島選手も王選手も監督になったが、澤地萃のツートップ体制とは、長島選手が巨人軍の監督を務め、王選手がヘッドコーチを務めているような体制である。
 巨人軍の選手から見れば、長嶋監督も王ヘッドコーチも憧れの的である。長嶋監督に強く惹かれる選手もいれば、王ヘッドコーチに強く惹かれる選手もいる。監督(社長)もヘッドコーチ(側近)も素晴らしい人物であるが、組織を一つにまとめる観点から見ると、組織は二分しかねない。五爻の長嶋監督には二爻の四番バッターが応じているが、四爻の王ヘッドコーチには三爻のベテラン選手が比しており、初爻の新人スター選手が応じている。
 チーム(組織)が監督派とヘッドコーチ派に分かれて、一つにまとまりにくいのが澤地萃のツートップ体制である。監督の統率力に問題があるわけでなく、ヘッドコーチのサポート力に問題があるわけでもない。監督もヘッドコーチもかつての大スターで、今もカリスマとしての魅力を具えている。監督にもヘッドコーチにも責任はないのに、チームが一つにまとまらないのである。
 解決法は一つ。監督が圧倒的な統率力を身に付けることである。ヘッドコーチがいかに優れていても、統率力に関しては監督には遠く及ばないという関係になればチームは一つにまとまる。
 よって、澤地萃のトップは指導者としての大力量を身に付けることが求められる。これもまた古い話で恐縮だが、長島選手や王選手が現役時代に長年巨人軍をトップの座に導き続けた川上監督のような大力量が求められるのである。以下省略。