令和四年三月吉日、コイン占い(易経・易占い)入門(初心者からベテランまで対応)という電子書籍とペーパーバック(紙の書籍)をAmazonで出版しました。
その内容を抜粋してHPで紹介していきます。
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三九 水(すい)山(ざん)蹇(けん) ・|・ |・・ 立ち止まって困難克服
サンキュー(三九)険山「水(すい)山(ざん)蹇(けん)」 互卦 六四火水未済
※苦労に苦労が重なる時である。こういう時は焦らずに立ち止まって、じっくりと考えることが求められる。
苦労して山を越えても困難が立ち塞がる。平らな大地に止まり時を待つ。
困難が重なる時。君子は行いを省みて徳を磨き、時の到来をじっと待つ。
苦労して山を越えても、また困難が立ち塞がるように、苦労に苦労が重なる時である。
無理して山を越えようとせずに平らな大地に止まって時を待つことである。
こういう時は焦らずに立ち止まって考えることが肝要である。
心配してもどうにもならない。大きな心で「何とかなるさ」と達観して、時が至るのを待つことである。
賢人や偉人を見習うことで道が開けて行く。偉大な人物⑤を見習って己を修めれば困難に立ち向かう道が見えてくる。自分の心を制御すべきである。
〇身の上に大変な災難を招き寄せる時。災難から逃れようとするが万策尽きて困り果てる。
○小賢しい智恵を用いて対処しようとすれば、困難は益々非道くなる。その困難がもっとも非道い場合には、自分の命を失うこともある。そこまで非道くなくても、家の財産を失って(破産)、生活に困窮するところまで追い込まれる。
○蹇とは「跛(あしなえ・ちんば)」。進むことができない。心配したところでどうにもならない。時が至るのを待つしかない。
○初爻変ずれば(水火既済になれば)、五ヶ月後には天運を招き寄せて、救済者が現れ、困難から脱出することができる。
○「大人を見るに利し」とは、権威のある人、年上の賢人に依頼すれば支援を得られると云うことである。
○第五爻の時に至れば、困難から脱出して非常事態は終焉し、心の安定を取り戻すことができる。
○闇雲に苦労して、心を痛めることのないようにするべきである。
○底なし沼に陥ってしまったように進退に窮する時。何事も進み行けば凶運を招く。止まるべし。進めば災難を招き寄せる。
○急いで事を成そうとしてはならない。災難を招き寄せるだけである。
○何事も思った通りにできない(何をやってもうまくいかない)時。
○リーダー(上司)は感情的になり、大衆(部下)は偏屈になって、組織(国家・社会・地域・会社・家庭)が治まらない時。
○善からぬ計画に騙されて落とし穴に陥る。
○物価は始めは高く、その後は低くなる。よって、商売は停滞する。
四十 雷(らい)水(すい)解(かい) ・・| ・|・ 問題解決・再出発
四〇(四〇)度解凍「雷(らい)水(すい)解(かい)」 互卦 六三水火既済
※大きな困難がようやく解決した時。残っている課題には速やかに対応せよ。
大きな困難が解決した。全て問題が解消したら寛大に、少しでも課題が残っていれば、速やかに対処せよ。完全に困難が解決したら、盛運に向かって行く。
春になれば雪が融け草木が萌芽するように、全ての困難は解決する。
君子は寛大な心で部下や民の過失を許して穏やかに対処するがよい。
外面は解決しても、内面に困難が潜んでいる場合は、速やかに内なる困難を取り除くことが必要である。二人の賢臣(②と④)が心を合わせて困難を完全に解決する。
○運は待っていても開けるものではない。やるべきことをやった上で運が到来することを待つのである。
○これまで心配事や悩み(睽や蹇の険阻艱難)も、解の時が至れば、解決する。動けば必ず幸運を招き寄せる。
○内面や内側にまだ険阻艱難が潜んでいる。今やるべきことをきちんとやって、内なる険阻艱難を取り除く時である。
○未だ完全に解決していない険阻艱難を解決する時。
○すでに険阻艱難が完全に解決した時。
○東の方向に進み行く時。
○船に乗って遠方まで進み行く時。
○出産(に適する)する(新しい何かが生まれ出る)時。
○利害関係をよく考えて、困難から脱出する時である。
○二人の賢臣が心を合わせて組織の険阻艱難を解決する時である。
○険阻艱難から脱出して、喜びに遭遇する時。
○罪人が恩赦によって許される時。
○何事も速やかに対応すべき時。対応が遅れればチャンスを失う。