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易経(周易)を読み解く 百五四(水風井 四五上)

2021年12月17日

六四 ‥―‥ ――‥ (水風井) 之卦 二八澤風大過

六四。井甃。无咎。
○六四。井(せい)甃(いしだたみ)す。咎无し。
 六四は柔順正位(陰爻陰位)の大臣(側近)だが、残念ながら井戸水を汲み上げて人や物を養う能力がない。そこで井戸の壁に煉瓦や石畳を貼り井戸の水を漏らさないように整備する。六四は井戸から清水を汲み上げて人や物を養うことはできないが、井戸の壁を整備して井戸の機能を保全するので、誰からも咎められない。
象曰、井甃、无咎、脩井也。
○象に曰く、井(せい)甃(いしだたみ)す、咎无しとは、井(せい)を脩(おさ)むる也(なり)。
 小象伝は次のように言っている。六四は井戸から清水を汲み上げて人や物を養うことはできないが、井戸の壁を整備して井戸の機能を保全するので、誰からも咎められない。井戸の機能を保全するために、汗を流して井戸の壁を整備したからである。

【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
〇その役割(職業その他)において、結果を出すことが求められる地位に在るが、結果を出すことができない。優れた部下を発掘して上司に推薦すれば、自分は功を上げられないが、役割を果たして(結果を出して)、幸福を招き寄せることができる。
○部下の面倒をよく見て、世話役として活躍する時である。
○邪な心を抑制し、真心を大切にして功を上げる時である。
○石を積み上げて濁水を防止するように、物事をコツコツ積み上げて、災害を防止することができる(求められる)時である。
○レンガを積み上げて家を建設するように、物事をコツコツ積み上げて事業を成し遂げることができる(求められる)。

以下省略。次の書籍をご覧ください。