以上の評価に見られる「快活な気風」「面白い話がすきで、よく冗談をいう」「おどけたり茶化したりする才能」「子どもっぽさ」は今の日本にもまだ残っているように感じるので、取り戻すことは可能だと思う。
しかし、この本の著者である渡辺京二さんは次のように書いている。
○幕末に異邦人たちが目撃した徳川後期文明は、ひとつの完成の域に達した文明だった。それはその成員の親和と幸福感、あたえられた生を無欲に楽しむ気楽さと諦念、自然環境と日月の運行を年中行事として生活化する仕組みにおいて、異邦人を讃嘆へと誘わずにはいかない文明であった。しかしそれは滅びなければならぬ文明であった
