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易経(周易)を読み解く 百三十(雷水解 四五上)

2021年12月12日

九四 ‥‥― ‥―‥ (雷水解) 之卦 七地水師

九四。解而拇。朋至斯孚。
○九四。而(なんじ)の拇(ぼ)を解(と)け。朋(とも)至りて斯(こ)れ孚(まこと)とせん。
 陽剛不中正(陽爻陰位)の九四の大臣(側近)は、六五の天子(トップ)の信任を得ている(比している)が、陰柔不中正(陰爻陽位)でやり過ぎる性質の小人六三と腐れ縁(比する関係)で結ばれていることが欠点である。そこで、自分の足の親指で蹴っ飛ばすように小人六三との腐れ縁を断ち切れば、六五の天子(トップ)を補佐しようとする志を同じくする忠臣九二がやって来て、共に真心を抱いて六五の天子(トップ)と通じ合う。
象曰、解而拇、未當位也。
○象に曰く、而(なんじ)の拇(ぼ)を解(と)けとは、未(いま)だ位(くらい)に當らざれば也。
 小象伝は次のように言っている。陽剛不中正(陽爻陰位)の九四の大臣(側近)は、六五の天子(トップ)の信任を得ている(比している)が、陰柔不中正(陰爻陽位)でやり過ぎる性質の小人六三と腐れ縁(比する関係)で結ばれていることが欠点である。そこで、自分の足の親指で蹴っ飛ばすように小人六三との腐れ縁を断ち切る。
 九四の大臣(側近)は、小人六三との腐れ縁(比する関係)を解消しなければ、六五の天子(トップ)の側近としての役割を全うできないのである。

【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
〇荘(そう)厳(ごん)で権威を有し、功業を成し遂げた人物である。男気があって物事に頓着せず、小人とも親しくするので、小人は四爻を利用して権力を恣(ほしいまま)にする。益友に諭されて、これは善くないことだと知り、小人を退ける。その結果、良友が集まってきて四爻を支援するので、さらなる功業を上げることができる。
○四爻は以上のような存在であるから、四爻が親しくしている人物に注意して占いを立てる(占断する)ことが求められる。
○小人に親しめば、賢人でも道を踏み外す。慎むべきである。
○小人を退けることができれば、正しい(君子の)道を歩んでいける。
○多くを語らず(寡黙にして)大衆を信服させる時である。
○努力を怠れば(怠惰ならば)成功することはできない。

以下省略。次の書籍をご覧ください。