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易経(周易)を読み解く 百二八(雷水解 全体)

四十 雷(らい)水(すい)解(かい) ‥‥―震雷 ‥―‥坎水
互卦 六三水火既濟  綜卦 三九水雷屯  錯卦 三七風火家人
解、利西南。无所往、其來復吉。有攸往、夙吉。
○解(かい)は西南に利(よろ)し。往(ゆ)く所无(な)ければ、其(そ)れ來(きた)り復(かえ)りて吉。往(ゆ)く攸(ところ)有れば、夙(はや)くして吉。
 解は水山蹇(或いは水雷屯)の艱難辛苦が解けた時なので、静かな大地(坤は文王八卦で西南の方角)に居るようにゆったりとして平穏にしているのが宜しい。
 全ての艱難辛苦が解決しているのならば、自らの居場所に帰って来て安静にしているのが宜しい。未(いま)だ解決しなければならない艱難辛苦が残っているならば、暢(のん)気(き)にかまえていないで速やかに解決するが宜しい。速やかに解決したならば幸運を招き寄せる。

彖曰、解、險以動、動而免乎險解。解利西南、往得衆也。其來復吉、乃得中也。有攸往、夙吉、往有功也。天地解而雷雨作、雷雨作而百果草木皆甲坼。解之時、大矣哉。
○彖に曰く、解は險にして以て動き、動きて險を免(まぬが)るるは解なり。解は西南に利(よろ)しとは、往きて衆(しゆう)を得る也。其れ來り復りて吉とは、乃ち中を得る也。往く攸有れば、夙(はや)くして吉とは、往きて功有る也。天地解けて雷雨作(おこ)り、雷雨作りて百(ひやつ)果(か)草(そう)木(もく)皆(みな)甲(こう)坼(たく)す。解の時大なる哉(かな)。
 彖伝は次のように言っている。解(かい)は険阻艱難(下卦坎)から動き(上卦震)出て、水山蹇(或いは水雷屯)の艱難辛苦から脱出した時なので解と名付ける。解は艱難辛苦が解決する時なので、静かな大地(坤は文王八卦で西南の方角)に居るようにゆったりとして平穏にしているのが宜しい。静かな大地に居るようにゆったりと平穏にしていれば、大衆の支持を得られるのである。全ての艱難辛苦が解決しているのならば、自らの居場所に帰って来て安静にしているのが宜しい。自らの居場所に帰って来て安静にしていることが中庸を得ているからである。未だ解決しなければならない艱難辛苦が残っているのならば、暢(のん)気(き)にかまえていないで速やかに解決するが宜しい。速やかに解決することができれば大きな功績を成し遂げることができる。天地の視点で観るならば、春になれば陰陽の氣が解けて、雷が轟(とどろ)き雨が降り、あらゆる草木が萌芽して山々は新録に包まれる。天地自然における「解」である。解の時は、何と偉大であろうか。

象曰、雷雨作解。君子以赦過宥罪。
○象に曰く、雷雨作(おこ)るは解なり。君子以て過(あやまち)を赦(ゆる)し罪を宥(なだ)む。
 小象伝は次のように言っている。雷(上卦震)が上空に轟(とどろ)き渡り、慈雨(下卦坎)が大地を潤すのが解の形である。君子はこの天地自然における「解」の形を見習って、寛大な心で臣民の過失を許し、軽微な犯罪に対しては罪を軽くするのである。

【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
(占)長い期間、苦労した困難な状況から、ようやく脱出して、これから盛運に向かっていこうとする時である。
○運は待っていても開けるものではない。やるべきことをやった上で運が到来することを待つのである。
○これまで心配事や悩み(睽や蹇の険阻艱難)も、解の時が至れば、解決する。動けば必ず幸運を招き寄せる。
○内面や内側にまだ険阻艱難が潜んでいる。今やるべきことをきちんとやって、内なる険阻艱難を取り除く時である。
○未だ完全に解決していない険阻艱難を解決する時。
○すでに険阻艱難が完全に解決した時。
○東の方向に進み行く時。
○船に乗って遠方まで進み行く時。
○出産(に適する)する(新しい何かが生まれ出る)時。
○利害関係をよく考えて、困難から脱出する時である。
○二人の賢臣が心を合わせて組織の険阻艱難を解決する時である。
○険阻艱難から脱出して、喜びに遭遇する時。
○罪人が恩赦によって許される時。
○何事も速やかに対応すべき時。対応が遅れればチャンスを失う。