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ネコちゃん占い師の占筮日記290

2025年11月5日

十月十九日 日曜日

三時半に起床。

今日もマロンちゃんとみかんちゃんとわたしが政治について占筮する。

マロンちゃんが卦辞・彖辞の解釈、みかんちゃんが大象伝と高島嘉右衛門の占断の解釈、わたしが爻辞と高島嘉右衛門の占断の解釈を担当する。

本日は「維新が自民に求めている衆議院選挙定数削減は自民と維新以外全ての政党が反対しているが、自民と維新はどのように対応するか」を占筮したところ澤火革☱☲九五が出た。

ネコちゃん占い師とわたしは次のように占断した。

マロンちゃんが卦辞・彖辞を解釈して次のように断じた。

○革は己(つちのと)の日乃(すなわ)ち孚(まこと)あり。元(おおい)に亨(とお)る、貞(ただ)しきに利(よろ)し。悔(くい)亡(ほろ)ぶ。

革は己(つちのと)の日。己(つちのと)は十(じつ)干(かん)(甲(こう)乙(おつ)丙(へい)丁(てい)戊(ぼ)己(き)庚(こう)辛(しん)壬(じん)癸(き))の六番目、組織や社会の発展段階の半ばを過ぎている。すなわち、組織や社会を変革する時に近付いている。組織や社会が崩壊に向かう幾(兆し)が至れば、大きな変革を為し遂げる時が到来した。変革の必要性は、組織や社会を運営している今の体制が綻(ほころ)び、今の体制が組織や社会を動かしていることの弊害が目につくようにならないと認識されない。適切な時期に変革を断行するから民衆(組織や社会の構成員)に支持される。民衆に支持されるから大きな変革を為し遂げられる。正しい(適切な時期に変革を断行する)道を固く守れば、平常時なら後悔することも、変革時なら許される。

マロンだニャン。澤火革☱☲は「大きな変革を為し遂げる時」。卦辞・彖辞には「変革の必要性は、組織や社会を運営している今の体制が綻(ほころ)び、今の体制が組織や社会を動かしていることの弊害が目につくようにならないと認識されない」とある。今は自民と維新以外の全ての政党が反対しているので、定数削減を今年中に実現することは難しい。今後実現すべき政治課題として問題提起することにとどめることになりそうだニャン。

みかんちゃんが大象伝と高島嘉右衛門の占断を解釈して次のように断じた。

○象に曰く、澤(さわ)の中に火有るは革なり。君子以て歴(こよみ)を治(おさ)め時を明かにす。

澤(上卦兌)の中(下)に火(下卦離)が有る。君子(立派な人)は水(すい)火(か)相(あい)滅(ほろ)ぼす革の形に見習って、時の変化に順応した行動計画を暦(中長期の計画)に表して、政治や政策の実施計画(短期の計画)を民衆(組織や社会の構成員)に明示する。(或いは正しい暦を制定し、春夏秋冬の変化を明らかにして、農業に基づく経済活動を支援する。)
☆旧来の制度や在り方を捨て去って刷新する時。因(いん)循(じゆん)姑(こ)息(そく)なやり方に安んずることなく、断固として変革すべきである。改革を成し遂げ万事刷新すれば後悔は全て消滅する。

みかんだニャン。大象伝には「時の変化に順応した行動計画を暦(中長期の計画)に表して、政治や政策の実施計画(短期の計画)を民衆(組織や社会の構成員)に明示する」とある。よって、自民と維新は今年中に法案を可決しようとせず、問題提起をする形で他党の協力を得るように進めていくことになる。高島嘉右衛門の占断には「因(いん)循(じゆん)姑(こ)息(そく)なやり方に安んずることなく、断固として変革すべき」とある。よって、自民と公民は定数削減の必要性を訴え、中長期計画を提示して他党の理解を得ようとするに違いないニャン。

わたしが爻辞と高島嘉右衛門の占断を解釈して次のように断じた。

※第五段階の「小さな物語」大人虎変す
○九五。大(たい)人(じん)虎(こ)變(へん)す。未(いま)だ占はずして孚(まこと)有り。

貴方は理想的な変革後のトップ(変革のリーダー)である。諸侯(九三)であった大人物(大(たい)人(じん))が虎の毛が見事に生え替わるように豹変して大変革(革命)を成し遂げたと解釈することもできる。貴方は天から命を賜って変革後のトップの位に就いたのである。もはや、吉凶を占う必要はない。天下萬民(全ての人々)は貴方の真心を固く信じている。(公田連太郎述「易経講座四」によると、この爻は、殷王朝を立ち上げた湯王や周王朝を立ち上げた武王が革命を成就して天子となったことに例えられると云う。)
☆陽剛中正にして大人の徳を具えた人物。大人は人徳が広大である。大人たる王さまが萬民の代表として天地と心を通ずるのは、天下太平を願っているからである。(中略)大人としての人徳を大いに発揮して仁政を実施する時である。希望や志を大いに叶えられる時である。

澤火革☱☲九五は「大人虎変す」る時である。虎の模様のように鮮やかに変化するという意味だ。爻辞には「天下萬民(全ての人々)は貴方の真心を固く信じている」とある。定数削減に全ての野党が反対しても、多くの国民は支持することになる。よって、直ぐに法案を通すことはできなくても、内容を改めて然るべき時に実現することになる。高島嘉右衛門の占断には「天下太平を願っている」とある。衆議院選挙定数削減がどのように天下太平につながるかを明らかにして、全ての政党が賛成できる内容を検討し中長期的に実現を図ることが現実的な対応になるであろう。