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易経(周易)を読み解く 四十(天沢履 初二三)

2021年11月24日

初九 ――― ‥―― (天澤履) 之卦 六天水訟

初九。素履。往无咎。
○初九。素(そ)履(り)す。往(ゆ)くも咎无し。
 初九は剛健正(せい)位(い)(陽爻陽位)だが貧(ひん)賤(せん)で低い地位に在(あ)る。応じる相手(目をかけてくれる上司)もなく、孤独なので誰からも束縛・牽制されることなく、貧(ひん)賤(せん)で低い地位に素直に順って自らを得る(素行自得)。それゆえ、何を爲(な)しても咎められない。
象曰、素履之往、獨行願也。
○象に曰く、素(そ)履(り)の往(ゆ)くは、獨(ひと)り願いを行(おこな)ふ也。
 小象伝は次のように言っている。貧(ひん)賤(せん)で低い地位に素直に順って自らを得る(素行自得)。今の立場を素直に受け容れて、それ以上を願わないのである。

【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
〇本業に専念して、それに満足し、他人のことを羨ましがってはならない。小さな善行を積み上げて、善い人間になろうと望むべきである。メッキが剥がれるような善行を為し遂げようとしてはならない。礼儀作法を大切にして、心を正しく、善き行いを積み上げれば、立身出世する予兆がある。
○漸次に積み上げるべきである。急激に事を成し遂げようとしてはならない。
○微力で弱い。人から虐待されることがある。
○目上の人を畏れる(畏れなければならない)時である。

以下省略。次の書籍をご覧ください。