四八 水(すい)風(ふう)井(せい) ‥―‥坎水 ――‥巽風
互卦 三八火澤睽 綜卦 四九澤火革 錯卦 二一火雷噬嗑
井、改邑不改井。无喪无得。往來井井。汔至亦未繘井、羸其瓶、凶。
○井(せい)は邑(ゆう)を改むれども井(せい)を改めず。喪(うしな)ふ无(な)く得る无(な)し。往(おう)來(らい)井(せい)を井(せい)とす。汔(ほとん)ど至らんとして、亦(また)、未(いま)だ井(せい)に繘(つるべなわ)せず、其(その)瓶(つるべ)を羸(やぶ)るは、凶なり。
遷(せん)都(と)で村人や村落が移転しても井戸は残る。井戸から水を汲み出しても尽きることはなく、水を汲み出さずに放っておいても溢れることがない。往来する人々は井戸を井戸として用いて、その恩(おん)澤(たく)に与(あずか)ることができる。けれども、井戸の中の水面の近くまで釣(つる)瓶(べ)が達していても、まだ釣瓶が水面にまでに届いていかなかったり、又は最初から釣瓶がなかったり、或いは釣瓶が壊れていれば、井戸から水を汲み上げることができない。井戸は何の役にも立たない無用の長物となり、井戸本来の役割を果たせない。
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