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ネコちゃん占い師の占筮日記129

・五月九日金曜日 六十二.雷山小過☳☶九三
 四時に起床。昨日はみかんちゃんが「ご主人さまと奥方さまは仲良く一日を過ごすだろうニャン」と占断したとおりに神さんと仲良く一日を過ごすことができた。
 さて今日もわが家の猫ちゃん占い師マロンちゃんが卦を担当し、みかんちゃんが爻を担当してご主人さま(わたし)の運勢を占筮したところ雷山小過☳☶九三が出た。
 猫ちゃん占い師はご主人さま(わたし)の一日を次のように占断した。
 マロンちゃんが卦辞・彖辞を解釈して次のように占断した。
○小(しよう)過(か)は亨る。貞しきに利し。小事に可なり。大事に可ならず。飛(ひ)鳥(ちよう)、之が音(ね)を遺(のこ)す。上(のぼ)るに宜しからず、下るに宜し。大吉。
 小(しよう)過(か)は小(陰)が少し過ぎる(小さいものが過ぎる、小さいことが過ぎる、少しく過ぎる、以上「公田連太郎述 易経講話四」)ことが妥当である場合には、物事がうまく進んで行く時である。
 小(陰)が少し過ぎることは、本来善いことではないので、自らの過ぎたる所を知って程よい所に戻り、正しい道(道德)を固く守ることが求められる。小過の時は、小(陰)が小さく行き過ぎることなら許されることがあるが大きく行き過ぎることは許されない。また、小さな事なら成し遂げられるが、大きな事は成し遂げられない。小過は飛ぶ鳥の形(真ん中の陽爻が身体、上下の陰爻が翼)である。鳴き声が耳に残る所までは行ってもよいが、鳴き声が聞こえなくなる所まで行き過ぎてはならない。どこまでも高く飛翔しようなどと図に乗ってはいけない。ほどほどの所で下に降りてくることが肝要である。上を目指して傲(ごう)岸(がん)不(ふ)遜(そん)になってはならない。下に謙って、謙遜謙譲して控え目にすべきである。以上のようであれば、大きな幸運を招き寄せる。
 マロンだニャン。
 今日のご主人さまの予定は午前中オンライン易経講座があるニャン。「上を目指して傲(ごう)岸(がん)不(ふ)遜(そん)になってはならない。下に謙って、謙遜謙譲して控え目にすべきである。以上のようであれば、大きな幸運を招き寄せる」とある。慎んで一日を過ごすべきだニャン。
 みかんちゃんが爻辞を解釈して次のように占断した。
○六二。其(その)祖(そ)を過ぎ、其(その)妣(ひ)に遇ふ。其君に及ばず、其の臣に遇ふ。咎无し。
 貴方は柔順な賢臣である。六五を妣(ひ)(祖母)、九四を祖(そ)(祖父)とすれば、六五はトップなので、九四(祖父)を通り過ぎて六五(祖母)と遇うべきである。しかし六五(祖母)とは陰同士で相性が悪い。そこで直ぐ上の九三(祖母六五の家臣)と相親しんで、九三を通して祖父(九四)と祖母(六五)にお仕えする。
 これを会社組織に当て嵌めれば、貴方は六五のトップと陰同士で相性が悪い。そこで、直ぐ上の九三の部長に仕えて、間接的に六五のトップにお仕えする。貴方は常に謙遜謙譲の態度を保つので、誰からも咎められない。
 みかんだニャン。
 雷山小過はあまり善い時ではないが、爻辞に「貴方は常に謙遜謙譲の態度を保つので、誰からも咎められない」とあるので、マロンちゃんの言うとおり「慎んで一日を過ごす」ことができれば、誰からも咎められない一日になるだろうニャン。